三遊亭小遊三といえば、日曜夕方の人気番組『笑点』に1983年から36年間にわたってレギュラー出演しているから、その顔は全国的に広く知られているだろう。眉が太くいかつい風貌からか、大喜利では「犯罪者」ネタで大いに湧かせる。でも、そんな小遊三しか見たことないのではもったいない。 50年を超す芸歴を持つ落語家としての腕前は、若い頃から定評があるのだ。この独演会で、小遊三落語の魅力を存分に味わってもらいたい。演目は、いわくつきの瓶を水瓶として使うことから巻き起こる騒動で爆笑させる「家見舞」に、何かと小言を言いたがる（そんな人、教師や上司にいるよね）長屋の大家さんが主人公で周囲を混乱させる「小言幸兵衛」の二席だ。他に小遊三の二番弟子・三遊亭遊之介と、女流漫談の新山真理が出演して座をにぎやかにしてくれる。

19/11/28(木)