『ぼくのエリ 200歳の少女』の原作者が原作と共同脚本を担当。監督はイラン系デンマーク人の新鋭アリ・アッバシ。当然『ぼくのエリ』も彷彿とさせるが、私は同じイラン人監督の『ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女』も思い出したりした。 人間とは違う種族なのに、人間社会に馴染んで暮らしているティーナが、同じ種族のヴォーレと出会い、彼の危険な誘惑によって、人間社会を踏み外していく。食や性、生殖など、我々の常識が覆されていく瞬間が何故こんなにも甘美なのだろう。ヴォーレを演じたエーロ・ミロノフはわりとまんまだが、ティーナ役のエヴァ・メランデルは毎日4時間かけてメイクアップしたそう。2人の繊細で濃密な演技にも完敗。

19/10/8(火)