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水先案内人のおすすめ

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日本の舞台のほか韓国演劇、フィギュアスケートにも関心あり

上野 紀子

演劇ライター

文学座公演『五十四の瞳』

昨年『ヒトハミナ ヒトナミノ』『スリーウィンターズ』で紀伊国屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞優秀作品賞を獲得した松本祐子さんの文学座初演出舞台は、鄭義信さん作『冬のひまわり』(1999年)。懸命に生きる人たちをあたたかく見つめ、そのたくましさ、やるせない痛みを飾りなく表出する、そんな鄭さんの言葉たちを、松本さんが生々しく、熱く息づかせる最強タッグは、その後も外部のいくつかの佳品や文学座の人気作『大空の虹を見ると私の心は踊る』(2013年)などを生んで来ました。そのおふたりによる期待の新作は戦後まもない頃、瀬戸内海の小さな島にある朝鮮人学校を舞台にした物語。日本人も朝鮮人も分け隔てなく学ぶこの学校で、ある日沸き起こった事件とは……。たかお鷹さん、山本道子さんの座を支える手練れの方々、そして松岡依都美さん、頼経明子さんら勢いある精鋭陣の“言葉を伝える”劇団力をしかと味わわせていただきましょう。鄭さんこだわりのコテコテギャグに笑わされた次の瞬間には、胸にズドンと悲しみの弾を打ち込まれる……、今度もまたおおいに心揺さぶられる予感大。11月12日(木)18時30分の回はライブ配信もありますよ!

20/11/3(火)

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