ブロードウェイで開幕したばかりの頃に観て、日本で言えば新橋演舞場か明治座あたりでやっている人情喜劇のような、要はアメリカの国民的ミュージカルだという印象を受けた(2001)。だから日本で、しかも井ノ原快彦と長野博主演でやると聞いた時は驚いた。だがこれが、ジャニーズファンの“推し(という言葉は当時まだなかったと記憶しているが)がやることには積極的に笑う”という姿勢にも後押しされ、とても楽しく仕上がっていた(2005)。 意外な形で幸せな日本版を観たため、15年の時を経て、今度は東宝が井上芳雄主演・福田雄一演出でやると聞いた時は再び別の角度から驚いた(2020)。この度もまた、別の形で幸せな日本版になっていることを願って足を運びたい。

20/11/5(木)