ニューヨークのセレブといってもいい女性ジャーナリストが、豪華なレストランでの食事の帰りに、車の中から田舎町で暮らしているはずだった両親の、街でゴミ漁りをしている姿を目撃する。最近疎遠だったけれど、こんなところで、一体何をしているのか。 自分勝手で、夢ばかり追っていた父、アーティスト気取りで家事なんてほったらかしだった母。四人の姉弟はどうしたらこの環境を脱することができるかをいつも考えていた。自分の力で何とかここまできた。もう二度と関係を持ちたくない親たちだったのだが…。 観終わったあと、正直、そんなに後味が良くなかったのです。でも、自分の父のことを思い出しました。父のしたかったこと、できなかったこと、無念さ。それだけに、子供への期待も大きかった、と思います。そんなことを考えて反芻してみると、この映画の親子の関係、気持ち、奥深さが何となくわかる気がしました。

19/6/14(金)