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日本の舞台のほか韓国演劇、フィギュアスケートにも関心あり

上野 紀子

演劇ライター

M&Oplaysプロデュース『二度目の夏』<東京公演>

岩松了さんが描く群像劇には……、たとえば『結びの庭』(2015)や『家庭内失踪』(2016)なども然り、よく“気になる夫婦”が出てきます。どこか危うい、微かな亀裂の存在を感じるゆえに気になるわけで。今回の新作『二度目の夏』も、やっぱり事件の香り漂う夫婦が登場する模様。夫役は、昨年の『豊饒の海』に続く三作目の舞台となる東出昌大さん。妻役は、最近作『ピカソとアインシュタイン〜星降る夜の奇跡〜』で三役を担って多彩な表情を見せた成長株、水上京香さん。そしてどうやら亀裂の原因となるのが、岩松作品の経験者であり約2年ぶりの舞台出演となる仲野太賀さんのようです。清水葉月さん、菅原永二さん、片桐はいりさんといった「何かが起こりそう」な顔ぶれに加え、もちろん岩松さんご自身もいつものごとく、不穏な風を巻き起こすキャラクターとして登場しそうな予感(あくまで予感)。描かれるのは“男の嫉妬”。その感情に苛まれ、ひっそりと破滅へ向かう人々のドラマなのか、“二度目の夏”の意味するところは…!? 今回も、胸の疼きが後々まで残る岩松ノワールが期待できそうです。

19/7/14(日)

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