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水先案内人のおすすめ

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生きのいい日本映画を中心に、大人向け外国映画も

平辻 哲也

1968年生まれ 映画ジャーナリスト

天気の子

『君の名は。』の新海誠監督最新作。完成がギリギリになったため、通常のマスコミ試写はなく、全国一斉となった午前9時からの回、この日グランドオープンの池袋「グランドシネマサンシャイン」のIMAXシアターで鑑賞。 期待通り、いや、期待以上の出来栄え。皆さん、ご安心を。 離島から家出し、東京にやってきた16歳の少年と、「100%晴れ女」という不思議な力を持つ少女の物語。新海映画の定型の中に、昨今、ニュースを賑わせているゲリラ豪雨、川の氾濫、洪水といった異常気象を見事に盛り込む。ファンタジーながらも、「こんなこともあるかもしれない」と説得力もある。 今年6〜7月は異例の長雨。梅雨冷え。これはやっぱり異常なんだろうが、僕らはもう「異常が通常」の「狂った世界」で生きている。それは受け止めて、生きていくしかない。その中で、僕らは大切なものを愛し、守っていくのだ。 新海監督のメッセージはストレートだが、それゆえに、幅広い年齢に届くはず。50のオッサンも随所で泣いた。メインターゲットの若い世代は言わずもがなだろう。 この日、朝から雨が降っていた東京だが、映画館を出ると、久々の晴れ空。眩しいくらいの太陽が差し込んできた。まさに、天気の子日和。この映画は、力と運を持っている。関係者の皆さん、おめでとう。本作は、日本映画の興収記録を塗り替える作品になる! 「グランドシネマサンシャイン」については後日、「平辻哲也 発信する!映画館 ~シネコン・SNSの時代に~」でレポートします!

19/7/19(金)

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