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巨匠から新鋭まで、アジア映画のうねり
紀平 重成
1948年生まれ コラムニスト(元毎日新聞記者)
マルリナの明日
19/5/18(土)
ユーロスペース
これは褒めるしかない傑作です。7人の強盗団に襲われた美貌の未亡人による復讐劇でありながら、ありきたりのサスペンスでは終わらせずユーモアに溢れ、女たちの連帯を高らかに謳い上げます。彼女は孤立したままではいませんでした。女性のモーリー・スリヤ監督は女の弱さもありのままに描きつつ、その一方凛々しくしなやかな強さを画面にしっかりと焼き付けました。さらに映像と共にダンスを戯れているような気の効いた音楽や力強い遠景描写で見るものを魅了していきます。タイやフィリピン...
19/5/14(火)