評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!
やっぱりSF映画が好き!
渡辺 麻紀
映画ライター
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト
19/9/27(金)
丸の内ピカデリー
かのクエンティン・タランティーノが敬愛するセルジオ・レオーネのウエスタン。タイトルからいかにタラが愛しているか分かるだろう。では、そのレオーネが何を愛しているかといえば米国のウエスタンだ。本作は彼のウエスタンへの愛だけで作られたような作品で、スクリーンの隅々からその熱い想いがにじみ出ている。 が、その一方で、既成のウエスタンとは違う個性も加えている。善人しか演じたことのないようなヘンリー・フォンダを悪役にし、なんと主人公は女性なのだ。さらに美術にもこだわりがあり、冒頭の駅、中盤のバーのセットは米国西部劇とは一線を画しゴージャスかつリアル。ストーリーはシンプルだが、それを彩る役者や美術のおかげで2時間45分、退屈とは無縁だ。観るならぜひ大画面で!
19/9/25(水)