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「名画座かんぺ」発行人による極私的旧作邦画オススメ

のむみち

名画座かんぺ発行人

没後40年 伊藤大輔映画祭

11/9(火)より11/18(木)までの10日間、新文芸坐にて生誕40年を記念した「伊藤大輔映画祭」が開催されます。 13日には、特別モーニングショーとして、大河内傳次郎と唐沢弘光(撮影)との「ゴールデントリオ」が生んだ戦前の名作群の中から、現存する『忠次旅日記』『御誂次郎吉格子』を活弁付きで。 なかでも1991年に広島の民家で発見されたのち、2011年に国立映画アーカイブで修復された『忠次旅日記』(35mmフィルム)は、歩いているシーンが走っているように見えないように映写機の速度を調整して上映するという気合いの入れよう。 活弁は、来年でデビュー50周年を迎える澤登翠さん。そして『御誂治郎吉格子』の活弁は、映画『カツベン』での活躍(出演&成田凌の活弁指導)が記憶に新しい坂本頼光さんです! また、通常上映も名作揃いで、戦後数々のヒット作を送り出した阪東妻三郎とのコンビ作の中から、『素浪人罷通る』『王将』『おぼろ駕籠』『大江戸五人男』の4本を上映。その他、16年ぶりに大河内傳次郎とタッグを組んだ『われ幻の魚を見たり』、木暮実千代の代表作のひとつ『明治一代女』、抜擢した中村錦之助のあまりの熱演に監督自身が撮影中涙したという『反逆児』、監督が生涯貫いたテーマ「弱いものが報われない社会に対する憤り」を描いた『この首一万石』、『下郎』のセルフリメイクで忠義を示した主人の裏切りが悲愴なラストを呼ぶ『下郎の首』、『王将』のセルフリメイクで劇中の辰巳柳太郎と島田正吾、新国劇の2トップの対決が見ものの『王将一代』、と大満足の計12本の上映です。「イドウダイスキ」とモジられたほどのダイナミックな移動撮影をご堪能あれ! なお、完全に余談ですが、「名画座手帳」(拙企画 / 監修)によりますと、会期中、10日が伏見直江、13日が滝沢修の誕生日、また9日は八尋不二のご命日です。片山明彦に至っては11日が誕生日で16日がご命日。 『素浪人罷通る』にも出演し、『下郎の首』では重要な役を演じたひとりの俳優に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。また、完全に宣伝ですが、『王将一代』に出演の香川京子さんに帯文を頂戴した「名画座手帳2022」が、同館にて絶賛販売中でございます!

21/11/7(日)

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