コロナ禍に沈んでしまった2020年の「ベートーヴェン生誕250年」。この記念すべきめメモリアルイヤーは、2021年になってもまだくすぶり続け、機を見て一気に吹き出す兆しすら見え隠れする。これぞまさにベートーヴェンの持つ熱量の強さなのだろう。その雰囲気を強烈にまとった公演が真夏の上野で開催される。東京芸術大学演奏芸術センター主催の音楽劇『エグモント』だ。 楽聖ベートーヴェンが同時代の文豪ゲーテの悲劇に音楽を付けたと聞いただけで、そこには只者ではない雰囲気が漂い出す。舞台は16世紀後半、スペインの統治下にあったネーデルランドだ。スペインからの独立を目指すオランダの姿を描いた壮大な物語はまさに必見。暑い夏を吹き飛ばせ！

21/8/21(土)