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水先案内人のおすすめ

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演劇鑑賞年間300本、記者歴40年のベテラン

大島 幸久

演劇ジャーナリスト

『マーキュリー・ファー Mercury Fur』

7年ぶりになる『マーキュリー・ファー』は2015年の初演がシアタートラムで再演の今回がパブリックシアター。劇場が変われば出演者も一新された。演出が同じ白井晃だが、息苦しく、緊張感が漂う舞台の空気は濃密になる、と思う。 兄弟が主人公。やって来た部屋でパーティの準備を始める。と、男が一人、姿を見せる。と、今度は美しい女性も現れる。やがて、会話になる。ここから、作者フィリップ・リドリーの物語の展開はスリリングになる-。残酷で挑発的で、暴力的な会話。俳優はその台詞の表現にどう立ち向かうのか。 さて、兄エリオットが吉沢亮、弟ダレンが初舞台の北村匠海、謎の女ローラが宮崎秋人。初演は、高橋一生、中村中、千葉雅子、瀬戸康史らだった。 今年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』で主人公の渋沢栄一に扮した吉沢は、初演を見たという。衝撃を受けたその作品に出演したいと願っていたとも、話題のテレビ出演からナマの劇空間へ。演技の進化を目指す心意気が見えてくる。

22/1/17(月)

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