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本業はヘビメタ誌編集者。寄席、落語会は年200回以上通う。関連著書も多数。
広瀬 和生
「BURRN! 」編集長、落語評論家
志の春サーカスDX『阪田三吉物語』
20/1/28(火)
深川江戸資料館 小劇場
立川志の春が話芸の可能性を広げる実験的な会「志の春サーカス」で2018年に初演された人物伝落語『阪田三吉物語』。『王将』のモデルとなった天才棋士の波乱万丈の生涯を1時間40分で描く長編で、志の春は関根金次郎とのライバル物語に焦点を絞り、新たな阪田三吉像を提示した。2020年1月に明治座で行なわれる三山ひろし初座長公演の第1部はこの作品を舞台化したものだが、志の春はその明治座公演を前に『阪田三吉物語』を大幅にバージョンアップ、11月26日の新宿角座「志の春落語劇場」で披露した。そして1月28日、深川江戸資料館で再演される。志の春は大阪出身だけに、三吉や周囲の人々の関西弁も実に自然。地の語りを巧みに用いた構成の上手さは師匠の志の輔譲り。一見の価値あり!
19/12/19(木)