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日本で(多分)一番多くの映画を観る(年間800本!=新作、旧作も入れると…)映画評論家

野村 正昭

映画評論家

カオス・ウォーキング

西暦2057年、環境破壊が進んだ地球を離れて、人類が辿り着いた“ニュー・ワールド”はトンデモナイ世界になっていた。何と、女性は全て死に絶え、男たちは頭の中の考えや心の中の想いが“ノイズ”として、周囲に聞こえ、それがダダ漏れ状態になっている、という有様。やや似た設定の綾瀬はるか主演『高台家の人々』(16) が思い出されるが、あちらはラブコメになっていた。『ボーン・アイデンティティー』(02) のダグ・リーマン監督は、パトリック・ネスの原作小説を律儀に映画化し、奇妙な味わいのSFとして成立させている。不時着した宇宙船から現れた女性ヴァイオラ(デイジー・リドリー)と遭遇した主人公トッド(トム・ホランド)は気恥ずかしくも「カワイイ!」と心の声を発し、結果として、意表を突くラストに至る。こんな新世界になったら、男としては一寸困るけど。

21/11/3(水)

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