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映画史・映画芸術の視点で新作・上映特集・映画展をご紹介

岡田 秀則

1968年生まれ、国立映画アーカイブ主任研究員

映画大使 川喜多長政・かしこ夫妻の軌跡

現在もアメリカ映画の配給会社として映画業界で高いプレゼンスを誇る東宝東和。その歴史をたどれば、1928年に創立されたヨーロッパ映画輸入の名門企業、東和商事にさかのぼる(戦後は東和映画)。そして、時代の荒波を越えて半世紀以上にわたって社の采配を振るってきたのが川喜多長政・かしこ夫妻だ。 映画の輸入だけをしていたのではない。今でいう「アート系」映画館を日本に根づかせたのも、公的な映画保存機関(現・国立映画アーカイブ)の設立のために奔走したのも、かしこ夫人の功績だ。 鎌倉の川喜多映画記念館は、夫妻の邸宅の跡地を活用して2010年にオープンしたが、夫妻の生涯をたどる展覧会としてこれ以上の場所はない。今回は、同社の社員にして画家だった野口久光の名作ポスターが見られるのももちろんだが、レニ・リーフェンシュタールによるベルリン五輪の記録映画『オリンピア』以来、東和商事・東和映画が輸入してきたオリンピックの記録映画のポスターがまとめて紹介されるのも見どころだ。7月7日まで。

19/6/13(木)

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