ブリヂストン美術館からアーティゾン美術館へと変身するまでの休館期間中、美術館を運営する石橋財団はコツコツと収蔵作品を増やしてきた。この展覧会はそれらの新収蔵品のうち未公開作品92点を中心に14の切り口で紹介する展覧会。これまで美術館の核となっていた印象派や日本近代洋画はさらに充実し、キュビズムに戦後抽象絵画、オーストラリアの現代絵画など、新しく収集対象とした分野も華やかで心を奪われるものばかり。世界中の美術館やギャラリーの動きがゆっくりな現在、こんなにアクティブな展覧会を見ることができるなんて。展示はもちろんのこと、アーティゾン美術館の姿勢に心が踊る。館内に座れる倉俣史朗の椅子が置いてあるのもうれしい。

21/3/7(日)