鎌田順也の作品を見るたび「彼のような人こそが演劇をやるべき人なんだろう」という思いを強くする。作る手が止まらないかのような多作ぶり、映像など他の表現方法での再現が想像できない、けったいな作品群。最近の作品では、開演前にキャストが舞台上で練習をしたり、冒頭に案内人が登場してあらすじをしゃべってしまったりする。「ネタバレ厳禁」の風潮が強くなっている昨今において、作品の展開をあえて明かし、そのことが笑いにつながるという稀有な場がここにある。 「牛久沼」はテアトロコントで上演されたもので、王子での公演を経て今回が３度目。「ある親子が沼でとったうなぎを町の人が奪い合う」というだけの物語だ（が、途中で人...

18/9/15(土)