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水先案内人のおすすめ

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新進女優や新たな才能にフォーカスした作品を中心に紹介

イソガイマサト

フリーライター

事故物件 恐い間取り

ホラー映画は恐がらせることに特化した最恐のエンタテインメント。観客が実際に怖がらない作品には価値がなく、作り手のセンスが問われる特異なジャンルだが、『リング』『スマホを落としただけなのに』などのホラーマスター=中田秀夫監督は今回も裏切らなかった。 本作ではJホラーとは違う新たなスタイルを導入。9軒の事故物件に実際に住んだことがある芸人・松原タニシのノンフィクションをベースにしながらも、映画は亀梨和也が演じる売れない芸人・ヤマメと一緒に、観る者も彼が移り住む事故物件で起きる怪奇現象を一緒に体感していく遊園地のホラーハウスみたいな展開になっていて、恐いけど面白い。 しかも、1軒目では過去に殺人があり、2軒目は自殺者の出た部屋というように多彩な事故物件が登場し、転居するごとにパワーアップする悪霊が襲いかかってくるからたまらない。でも、悪戯に恐がらせるのではなく、関西弁を自分のものにした亀梨が売れない芸人になりきり、女装してやったネタでスベるシーンなどでその“イタさ”を表現している抜かりのなさ。事故物件に関する豆知識も入っているし、ホラー映画が苦手な人もドキドキしながら楽しめる。

20/8/28(金)

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