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エンタテインメント性の強い外国映画や日本映画名作上映も

植草 信和

1949年生まれ フリー編集者(元キネマ旬報編集長)

添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス[2019]

『二階の他人』(7/24〜7/27) ラピュタ阿佐ヶ谷 特集「添えもの映画百花繚乱SPパラダイス」(5/26〜7/27)で上映 『二階の他人』は、『男はつらいよ50 おかえり、寅さん』を編集作業中の山田洋次監督の58年前のデビュー作(1961年)。かつて山田監督は本作について、「ファーストカットがアップなのかロングなのか、そこからもう分からない。クランクイン前夜、野村芳太郎監督に相談に行きました」と語ってくれた。「野村さんがこれをやってみないか、と持ってきてくれたのが多岐川恭さんの推理小説だったんです」、とも。 意外だが、このホームドラマの原作はミステリー作家多岐川恭の同名の短編小説だった。その原作小説は未読だが、新婚のふたりが“二階の他人”に心理的に追い込まれていくシークエンス、母親を押し付け合う兄弟同士のエゴのぶつかり合うシーンは少し怖かった。そして肉親に嫌われる母親のキャラクターは寅さん? など後年の山田作品の発芽が見て取れると解釈するのは、うがち過ぎか。それらを確認のために、アイデア賞を差し上げたい企画“添えもの映画百花繚乱SPパラダイス”最終番組に出かけよう。

19/7/21(日)

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