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時代劇研究家ですが趣味は洋画観賞。見知らぬ世界に惹かれます。

春日 太一

映画史・時代劇研究家

ジョン・F・ドノヴァンの死と生

我が心はなんと汚れているのだろう……。観終えてまず思ったのは、それだった。 あまり詳しく書くとネタバレになるので控えるが、主人公がジャーナリストに対して過去を語る形式で物語は進む。そして終盤に向かって、感動的な盛り上がりを見せる。 で、その時に思ったのは、「これ、『ユージュアル・サスペクツ』的なオチがあるんじゃないか」ということ。そしてラストシーンを観終え、冒頭の感想になる。 感動的な物語を素直に観ていなかった自分自身の邪さを恨んだ。 作品の核は、二組の母子のドラマ。それぞれの母親役を演じるスーザン・サランドン、ナタリー・ポートマンがいずれも厄介な人間性を抱えつつも温かみある人間像を演じ、見事だった。

20/3/10(火)

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