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白坂 由里

アートライター

東京スーダラ2019―希望のうたと舞いをつくる

3.11後、東北沿岸にボランティアに行き、その翌年から3年間岩手県陸前高田市に移り住み、現在は仙台を拠点にアートユニットとして活動している映像作家の小森はるかと画家・作家の瀬尾夏美。振付家でダンサーの砂連尾理(じゃれお おさむ)と組み、“震災後”“オリンピック前”を生きる東京で、公募によって集まった人々と1年間にわたりワークショップを行った。1964年の東京オリンピックの少し前、戦災復興と高度経済成長の大きなうねりのなかで、矛盾を抱えながらも軽やかに歌い踊る植木等の「スーダラ節」をヒントに、いまのわたしたちに必要な「スーダラ」に代わる言葉を探していく。 まず、4人のリサーチャーが、生活実感に深く関わるテーマとして「震災」「家」「友だち」「老い」を選び、友人と、そして初対面の人とも対話を重ね、キーワードをもとにダンスをつくっていく。共同で制作した、2011年3月11日から現在までの年表も展示。語りづらかった言葉が引き出される瞬間もいいけれど、身体を動かすことでやはりぐんと飛躍する(言葉は身体から生まれる)と、ドキュメント映像を見ていて感じた。今回つくりだされる「希望のうたと舞い」のパフォーマンス公演は映像展示もされるそう。小森と瀬尾は、2月の恵比寿映像祭でも展示上映を行うので、併せて見たい。

20/1/30(木)

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