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浦島茂世
美術ライター
神田日勝 大地への筆触
20/6/2(火)~20/6/28(日)
東京ステーションギャラリー
2019年に放送されたNHK連続テレビ小説「なつぞら」。このドラマで注目を集めたのが、広瀬すず演じる主人公なつの幼なじみで、将来を託望されながらも夭逝してしまう画家、山田天陽の存在。この展覧会は吉沢亮が演じた山田天陽のモチーフとなった画家、神田日勝の回顧展で、十勝の神田日勝美術館の名品もたっぷり見られる。東京ではなんと40年ぶりなのだそう。十勝で農業を行いながら描き続けた神田の作品は、どの作品も非常に力強く、そして繊細で、孤独を強く感じせるもの。未完で絶筆の《馬》は、半身しか描けていないのに、強くこちらに迫ってくる。わずか32年で生涯を終えてしまった彼の作品、もっとたくさん見たかった……。
20/6/2(火)