ここ数年音楽ドキュメンタリーの話題作が音楽のジャンルを超えて次々と公開されているが、また1本“驚き”のドキュメンタリー映画が公開される。 クラシックとエレクトロニック・ミュージックを融合させた“ポスト・クラシカル”を代表する音楽家として“天才”と言われる評価を受けているマックス・リヒターが、2018年にロサンゼルスのグランド・パークで初めて行った8時間以上に及ぶ“眠り”のためのコンサート『SLEEP』がいかにして生まれ、いかにして世界中の人々の心をとらえてしまったのかを見事にとらえたドキュメンタリーで、リヒターと真夜中に8時間以上のコンサートという前代未聞のプロジェクトを支えている公私にわたるパートナー、ユリア・マールが指名した監督ナタリー・ジョンズの美しく繊細な仕上がりも超A級だ。 そして映画を通じて「SLEEP」を疑似体験することも出来る本作には〈マックス・リヒターからの招待状〉という実にピタッとくる邦題もつけられている。

21/3/25(木)