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Tak

美術ブロガー

特別展「桃山―天下人の100年」

織田信長と豊臣秀吉が天下統一を進めた「安土桃山時代(織豊時代)」は政治的な区切りでは僅か30年と、平成と同じ長さしか有していませんが、その期間に生まれた芸術文化は現在に至るまで大きな影響を与えています。我々が一般的にイメージする天守閣を要する「お城」もこの時代の産物です。壮麗な天守をもつ本丸を中心に二の丸、三の丸の郭や櫓を配した城郭。国宝指定を受けている犬山城や姫路城は今の世に残る貴重な文化遺産です。信長の安土城、秀吉の大阪城、聚楽第の障壁画を狩野派の棟梁として一手に引き受けたのが、狩野永徳です。 スーパースターは時代の要請も欠かせない成立条件であることを教えてくれます。天下人に重用され彼らが求める宗教色の薄い、現世的な絵画を獅子奮迅の活躍で数多く描いた狩野永徳。まさに時代の寵児と言っても過言ではありません。狩野派が独占していた障壁画の市場に単身果敢に乗り込んできた、永徳のよきライバルが長谷川等伯です。派手な作品から、国宝《松林図屏風》のようなモノクロームの作品まで乱世を渡り歩いた絵師ならではの作品が揃います。 墨の濃淡だけで表現した水墨で描かれた襖絵もこの展覧会の見どころのひとつです。中でも曾我直庵、海北友松、式部輝忠には特に注目です。桃山文化を成り立たせているのは信長や秀吉だけではありません。応仁の乱以降京都に誕生した町衆(武士を除いた商工業者)たちが築いた文化も見逃せません。また、装飾を配した侘茶を大成した千利休もこの時代の重要人物のひとりです。また彼の弟子である古田織部も。町衆文化や侘茶の世界も「桃山展」ではこれでもか~と紹介されています。特に茶道具は「名品展」と呼べるほどの優品揃い。これだけでも観に行く価値あります。 「桃山展」は永徳や等伯などの絵画、千利休や織部の茶道具は文句なしに素晴らしく欠点無しですが、それに南蛮文化が加わることで、厚みが更に増し他に類を見ないまさに一期一会の展覧会に仕立てられています。

20/10/25(日)

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