ベートーヴェン・イヤーの今年、世界中で盛大にコンサートが行われるはずでしたが、新型コロナウイルスの感染によってなかなか難しい状況です。 そんな中、息苦しい気分を打ち壊して、解放の喜びを高らかに歌う合唱で終わるベートーヴェンの唯一のオペラ『フィデリオ』を楽しんではいかがでしょう。「苦しみを経て歓喜へ」というベートーヴェンのメッセージも明確。まさに閉塞感を打ち破る音楽です。 ダブルキャストですが、フロレスタンを歌う福井敬・小原啓楼、レオノーレの土屋優子・木下美穂子、ドン・ピツァロの大沼徹・友清崇、いずれも最高の演奏をしてくれるでしょう。しかも、演出は近年、意欲的な活動を行って多くの人をアッと驚かせている深作健太。 このオペラが未来に向けてのファンファーレになってくれることを祈ります。

20/8/27(木)