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水先案内人のおすすめ

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クラシック、歌舞伎、乱歩&横溝、そしてアイドルの著書多数

中川 右介

1960年生まれ、作家、編集者

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

「ガンダム」は派生作品がものすごく多く、とても全体像の把握ができないが、これはテレビの最初の『機動戦士ガンダム』の正統な続編なので、ロートル・ファンでもどうにかついていけた。 これも最近よくある、ファンに向けての閉ざされた作劇法なので、今までのガンダムを知らないと、何が何だか分からないだろう。 富野由悠季が書いた小説が原作で、いままでTVアニメにも劇場用アニメにもなっていなかったものを初の映像化。物語は『逆襲のシャア』の続き。 ひとつの戦争が終わっても、数年後に新たな矛盾が発生し、それを解決するために、また戦争が起きる。愚かだが、その繰り返しが人類の歴史で、この架空の未来史シリーズは、愚かさを確認する物語だ。それでも、希望はあるのだけど。 アニメはますます映像的に実写に近づくが、この作品では、夜や暗闇のシーンでは、画面が暗くなるので、何が映っているのか目を凝らさなければ見えない。リアルといえばリアルなのだが、そこまでやらなくてもと思わないでもない。 最後20分くらいで、ようやくモビルスーツのバトルとなり、それまでは人間ドラマ。 三部作の第一作で、これから本格的に戦争が始まるぞ、というところで終わる。その意味で、『スター・ウォーズ』的だ。

21/4/26(月)

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