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堀 晃和
ライター&エディター。記者歴27年、元産経新聞文化部長。映画と音楽と酒文化が守備範囲。
プロジェクトV
21/5/7(金)
TOHOシネマズ 日比谷
アクションに次ぐアクション。ジャッキー・チェンの新作は方時も目が離せないシーンの連続だ。カットが細かく割られ、テンポよくストーリーが進んでいく。文句なしに面白いエンタテインメント大作だ。 ロンドンに本拠を置く「ヴァンガード」は要人警護などを行う民間の国際保安警備会社。春節パレード中のロンドンで実業家のチョンが誘拐された。救出のため、ヴァンガード創設者のトン(ジャッキー)は精鋭のロイとホイシュンを向かわせる。敵の背後には中東の過激派組織が…。 舞台はアフリカやドバイなどにも移り、派手な戦闘が繰り広げられる。『ミッション:インポッシブル』や『007』のような壮大な展開だが、両作と趣が異なるのは格闘シーンに「カンフー」の要素がある点だろう。ジャッキーが見せる格闘技はキレがありながらも、どこかコミカル。ハラハラするようなシリアスな雰囲気の中にもユーモアを含んだ動きが作品の魅力を一層引き立てている。 見逃せないのは急流での水上バイクのシーン。ジャッキーは45秒間も転覆した水上バイクの下敷きになり、危うく溺死しかけた。撮影時65歳(2021年4月で67歳)のジャッキーの身体を張ったアクションが一番の見所かもしれない。
21/5/5(水)