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水先案内人のおすすめ

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映画と気になることをイラストで紹介!

高松 啓二

1958年生まれ イラストレーター

異端の鳥

第二次大戦中の東欧、ナチスの迫害から疎開してきた少年は、農家で老婆と暮らしていた。彼女が亡くなると家も焼失してしまい、流浪の旅に出る。しかし、悪夢のような受難が待ちうけていた。原作は映画『チャンス』の原作者でもあるイエジー・コジンスキ。メインビジュアルの首まで埋まった少年とカラスは一体何事か? と思うが、これとて劇中の出来事に比べればマシな方である。てっきりナチスによる蛮行が描かれると思いきや、少年を虐待するのは農夫や市民である。特に農家の暮らしぶりは、野蛮で原始時代みたい。それでも少年は、何とか生き抜き、タフになっていく。どんよりとしたモノクロ画面で繰り広げられる地獄絵図は見ていて辛く、迫害はより弱いもの向けられるのだ。ちなみに言語はインタースラヴィックと呼ばれる人工共通語を使用している。個人的にはちょいちょい登場する本物のT−34戦車やシュトルヒ偵察機に目がいった。

20/10/7(水)

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