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水先案内人のおすすめ

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木谷 節子

アートライター

【2月28日で閉幕】特別展 虎屋のおひなさま

和菓子の老舗・虎屋が所蔵する貴重な雛人形と雛道具を紹介。京都の老舗・丸平大木人形店製の内裏雛も素晴らしいが、やはり見ておきたいのは七澤屋の豪華で可憐な極小雛道具の数々だ。七澤屋とは江戸時代、上野池之端にあった高級雛道具商で、本物ソックリなミニチュアのお値段は「実に世帯をもつより貴(たか)し」と言われた。これらを楽しんだのは、将軍家や大名家の姫君に大奥の御殿女中、裕福な商家のお嬢様などだったが、明治期、幕藩体制の崩壊とともに七澤屋は顧客を失い閉店する。虎屋の雛道具は、十四代店主黒川光景(みつかげ:1871-1957)が、明治30年に生まれた長女・算子(かずこ)の誕生を機に、名家から流出した雛道具を蒐集したり、特注したもの。極小なのに引き出しなどは開け閉め可能という、江戸職人の変態超絶技巧に驚愕する。本展は、ミニチュア好きの男性にもオススメだ。

20/2/22(土)

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