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歯に衣着せない辛口コメントが人気のクラシック業界ご意見番

東条 碩夫

音楽評論家

大阪フィルハーモニー交響楽団 第543回定期演奏会

大阪4楽団中、最大の規模を誇る大阪フィルは、広大なスペースをもつフェスティバルホールを本拠地とする強みを発揮し、大編成の弦16型(第1ヴァイオリン16人の数を基本とする管弦楽編成)による演奏をいち早く復活させ、ブルックナーやマーラーの交響曲など、規模の大きな作品を演奏しはじめている。 この11月定期演奏会では、音楽監督の尾高忠明みずから指揮するマーラー中期の傑作「第5交響曲」が聴きものだ。トランペットによる行進曲調の信号がフル・オーケストラに炸裂する劇的な第1楽章冒頭から、全管弦楽が渦巻きつつ高潮を重ねて熱狂的なクライマックスに至る終楽章まで、スリリングな音楽が続く。特に第4楽章「アダージェット」は、ヴィスコンティ監督の映画『ヴェニスに死す』に使われて人気が沸騰した、官能と陶酔の音楽である。 プログラムは他に、尾高が愛する英国のウェールズで生れた女性作曲家グレース・ウィリアムズの佳曲「海のスケッチ」。

20/11/7(土)

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