危うさとゴージャスさが同居するロックスターは滅多に現われない。浅井健一は1990年にBLANKEY JET CITYのボーカル＆ギターとして登場して以来、ずっとロックスターのイメージをアップデートし続けてきた。 その浅井の“最新モデル”がTHE INTERCHANGE KILLSだ。ベース中尾憲太郎、ドラムス小林瞳とのギタートリオで、スリリングな演奏とシャープなパフォーマンスが非常に魅力的だ。ベテランの域に入った浅井だが、ベテランと呼ぶには生々し過ぎる官能をいまだに保持しているのは、驚異的。この秋にリリースされた浅井健一＆THE INTERCHANGE KILLSの最新アルバム『BLOOD SHIFT』は、若いリスナーはもちろん、以前からのファンも絶賛する内容。ポツリとこぼれるリリックは、その鋭さを増している。 今回はアルバム『BLOOD SHIFT』を掲げたツアーで、会場はオールスタンディング。というより、このバンドを聴くなら、スタンディング以外、似合わない。そんな“リスク”を背負ってでも、この強靭なロックトリオのベスト・パフォーマンスには観る価値がある。久々に血を騒がせたい音楽ファンにおススメです！

19/11/16(土)