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やっぱりSF映画が好き!
渡辺 麻紀
映画ライター
Mank/マンク
20/11/20(金)
ヒューマントラストシネマ有楽町
映画史に残る傑作、オーソン・ウェルズの『市民ケーン』はこれまで、名カメラマンのグレッグ・トーランドとともに語られることはあったが、脚本家ハーマン・J・マンキーウィッツ側から描かれたことは(おそらく)なかったと思う。そこにスポットを当てたのが フィンチャーだった。 “マンク”と呼ばれていたハリウッドの脚本家はどうやってあのシナリオを書いたのか? そのプロセスをモノクロ&モノラル、もちろんパンフォーカスも盛り込んで撮り、あたかも当時の映画を観ているかのようなこだわりで描いていく。 マンクと関わりをもつのはウェルズ、ケーンのモデルになったハースト、その妻マリオン、さらにはマンクの弟のジョゼフとタルバーグ、セルズニックやスタンバーグら30~40年代ハリウッドの映画人たち。彼らがさりげなく登場し当時の映画界のありさまを伝えてくれるのだから映画ファンはたまらない。 実父の脚本ということも手伝ってか、フィンチャーの入魂っぷりはヒシヒシ。いわばフィンチャー版『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』だ。
20/11/19(木)