かつて『光と闇の伝説／コリン・マッケンジー』なる擬似ドキュメンタリーを撮った前科をもつピーター・ジャクソンである。もしかしてこちらも擬似？と思っていたら現代の技術を駆使したホンモノのドキュメンタリーだった。 モノクロの記録フィルムがカラーライズされたその瞬間の驚きや、残っていた当時の音声を駆使した見事なナレーション等のおかげで兵士たちの戦場での生活や戦いがリアルに浮かび上がっているのだ。PJが用いた手法は、記録フィルムをそのまま使うのではなく、技術を駆使してもうひとつ上の次元へと導く方法。往年の映画やアートが大好きで、新しい技術にも目がないPJだからこその、進化したドキュメンタリー。そう、この手もアリなのだ。

20/2/1(土)