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ハンブレッダーズ×reGretGirl、コロナ禍での活動とスプリットツアーへの意気込みを語る【座談会後編】

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reGretGirlとハンブレッダーズ、同世代のライバル、盟友として切磋琢磨し続けてきた2組がともに東名阪を回るスプリットツアー「この先の人生で忘れられないツアー」。

この印象的なツアータイトルには、コロナ禍のなか活動を続けてきた彼らの思いも込められている。

2020年から今にかけて、彼らは何を感じながら音楽を鳴らしてきたのか?ツアーに向けた意気込みも語ってもらった、メンバー全員座談会・後編!

――今回のスプリットツアー、「この先の人生で忘れられないツアー」というツアータイトルがまた素晴らしくて。これはどういう意味があるんでしょう?

ムツムロアキラ(ハンブレッダーズ) じゃあ、これは木島から。

木島(ハンブレッダーズ) ……なんやったっけ?

ムツムロ なんやったっけやない!

木島 去年、こういうご時世なので、自分たちがやりたかったライブができなくて。僕らが去年リリースしたときのツアータイトルが「この先の人生に必要がないワンマンツアー」っていうものだったんですよ。reGretGirlはreGretGirlで対バンツアーがあって、「忘れられないツーマンツアー」というのを予定していて。その、お互いできなかったイベントをがっちゃんこして、いい部分だけ取って、こういうタイトルになりました。

――すごくいいタイトル。

十九川宗裕(reGretGirl) めっちゃいいっすね、これ。ハンブレッダーズ側から投げてきてもらったんですけど。

前田将司(reGretGirl) 一発目で100点出されたから。

前田将司(reGretGirl)

十九川 僕らも結構考えたんですけどね。

平部雅洋(reGretGirl) 僕らもそれ思ってたよってノリでいるしかなかった(笑)。ほんまに直球の方がいいんかと思って「第1回チキチキ〜」とか考えてたんやけど、100点をくれました。めっちゃ恥ずかしい(笑)。

――いろんな意味を感じさせますよね。もちろん去年できなかったということもあるし。

ムツムロ うん、うまいこと繋がった。

――実際、去年はツアーができなかったわけじゃないですか。今もそうですけど、ツアーだけじゃなくて、普通にライブやりづらい状況になって。バンドにとってすごく大きな試練というか、制約の中で活動しなきゃいけないって1年だったわけなんですけど、どういうふうに感じながら考えながら過ごしてきましたか。

ムツムロ これだけで2時間ぐらい喋れそう(笑)。僕は結構ライブなくなった瞬間は落ちて。それは自分自身がダメージ受けたんじゃなくて、周りの人が、露骨に仕事なくなっていってる状況とか、お互いライブハウスで育ったけど、そのライブハウスが風評被害であったり、キャンセルになって実質的な被害を受けてる状態を見てるのがもうめちゃめちゃつらかったし。そこで俺らミュージシャンだし、曲で出しましょうかっていうので「ライブハウスで会おうぜ」っていうミュージックビデオをライブハウスを使って撮影させてもらって。

ムツムロアキラ(ハンブレッダーズ)

――曲出すの、早かったですよね。

ムツムロ めちゃめちゃ無茶言いましたね。

でらし(ハンブレッダーズ) 2週間でレコーディングとミュージックビデオの撮影を終わらせたんです。

ムツムロ だいたい半年ぐらいかかるじゃないですか、ミュージックビデオとか、発売までに。そこをお願いします!って。今までにお世話になってきた人たち、出演してきたライブハウスに届けばいいなっていう気持ちが一番大きかったんですけど、出たことないライブハウスからも「元気もらいました」みたいな連絡が来たりして。それは嬉しかったですね。

ハンブレッダーズ「ライブハウスで会おうぜ」MV

ライブが出来るのは当たり前じゃない

――reGretGirlは2020年、どうでした?

平部 今のハンブレッダーズの話聞いても、活動見てても本当に偉いなと思うんですよ。僕は根暗な部分がすごい出てきて、もう家で不安で不安で。それこそ緊急事態宣言が初めて出たときはこのまま死んじゃうんちゃうかなぐらいの気持ちでした。でもほんまにできることって全然ないから、ひたすら曲を作ってたな。せっかくのこの感情をしっかりぶつけなあかんなと思って、僕もそれでピアノ練習するようになったりとか、各々のスキルアップであったり、楽曲の作り方を変えたり。いろいろ考えてやりましたね。すごく嫌な状況にはあったんすけど、得られるものもしっかりあったかなっていうのは、今になって思います。

reGretGirl「カーテンコール」MV

ムツムロ お互い、めっちゃ忙しい年になるはずだったもんね。そこで1回落ち着いたんだよね。

平部 そう、すごい急ブレーキ踏まされて。

――おい!っていう気持ちもありつつも、ちゃんと自分たちの立ってる場所とかっていうのを見つめることができたっていう。

ムツムロ そうですね。見つめざるを得なかった。

――久しぶりにお客さんの前でライブやったときはどうでしたか。

でらし ちょっと泣いた。

ムツムロ 初ライブみたいでしたね。2回目の初ライブ。

でらし 一言ではとてもじゃないけど言えないね。

でらし(ハンブレッダーズ)

ムツムロ 「RUSHBALL」だったんです、僕ら。「RUSHBALL」のオープニングアクトで。機材車で搬入して行くと、ステージが立っているわけですよ。もうその、組み上がったステージの後ろ姿で泣いたね。これをやろうとしてる人がいるんだっていう。

――そうですよね。RUSHBALLやるってなったときにも、いろんな意見があったしね。

でらし その最初の1音目を僕らが任されたっていう。

ムツムロ ガックガクで、BPM全部倍ぐらいの感覚。

でらし 楽しすぎてあっという間でしたね。こんな楽しいことあるんだってなりました、やっぱり。リハでバスドラム鳴らしてる瞬間とかでも泣きそうになりましたからね。

ムツムロ 焼きそばがカッチカチやったんすよ。ライブの後に食べたケータリングの。うまかったなあ……(笑)。

でらし reGretGirlははいつだったの?

平部 大阪城ホールでやった「THE BONDS 2020」。あれが数ヶ月ぶりだった。そもそも初めて城ホールに立ったので、あの大きさに圧倒されたのと、あとはほんまにハンブレが言った感じやな。すべての物事に対しての久々感。ライブできる喜びをかみしめるってマジでこういうことなんやなって。でも僕が一番キたのは秋にやったワンマンかな。ここに来てるお客さんが自分らだけを観に来てる、それは今まで経験してきたことやのに、それが初めての日のように感じられるっていう。身に染みました。

ムツムロ あれ、ちょっと泣いてる?

平部 泣いてないわ。でも最近ほんまにライブできるのが嬉しすぎて、どんなライブでも最後泣きそうになる。

ムツムロ うん。当たり前じゃないなって思うよね。

平部雅洋(reGretGirl)

今だからこそ感じ取れるライブがある

――最後に、ツアーに向けての意気込みみたいなところをおひとりずつ聞かせてもらえればと思います。

木島 この前、1月に自分たちの企画をやって、半年ぶりにまたこういう企画が、しかも対バンっていう形でできるというのはすごく嬉しく思います。なおかつ同郷の大阪のバンドとできるっていうのも嬉しいし。こういう機会もなかなかないんで、2バンドで新しいチャレンジでもできればなと思います。

木島(ハンブレッダーズ)

ムツムロ 仲良く話してますけど、負けたくないなって気持ちは多分みんな持ってると思うんで。でも近い距離ならではの、競り合う気持ちっていうか、ぶつかる気持ちみたいなのがダイレクトにライブに出たらいいのかなっていうふうには思ってますね。これでいて結構好戦的なバンドなので(笑)。ライブバンドだっていう自負はたぶんお互いにあるから、それがお客さんには伝わればいいんじゃないかな。

でらし でも、まだもう一壁ある気がしてて。そこをここで壊したいですね。これだけ付き合いあるんだからさすがにもう超えようやっていうところを越えたいですね。

前田 ほんまにもう1個超えたい。100%じゃない、心の開き具合が(笑)。

――何が必要なんですか? そこが開ききるには。

でらし いや、ご時世的にはできないですけど、打ち上げしたことがないんですよ、この6人で。ご飯を一緒に食べるとか酒を交わすっていうことは絶対必要なんだろうなって思う。

ムツムロ 同じ釜の飯を食うっていうね。

でらし とっくんと木島はだから仲良いんですよ(笑)。一緒に飯食いましょうよ、だから。

ムツムロ お昼ご飯、一緒にね。

十九川 この2バンドでランチするのおもろいな。フレンチとか食いに行こう(笑)。その各地でのランチ会も楽しみですし、仲良い僕らだからこその相乗効果で、いい意味で肩の力を抜いた、このツアーだからこそのライブができると思います。

十九川宗裕(reGretGirl)

平部 僕らは誘わせてもらった側なんですけど、ずっとこういうのはやりたいなと思ってて、そこに本当にぴったりの相手を見つけたと思ってるし、ずっとそう思ってたんです。本当に同じスピードで駆け上がっていって、開催が今になったのはちょっと悔しいですけど、今やからこそ感じ取れるライブ感、ライブの雰囲気が絶対にあるので。そういうものも来てくれる人には感じてもらえたら面白いかなと思います。

――うん。

平部 これずっと言ってますけど、ハンブレッダーズとreGretGirlは切磋琢磨する仲だとずっと思っているので、そこをもっと研ぎ澄ませて。まあ、僕らはあんまり勝ちに行こうとかそんな感じじゃないんですけど(笑)。でも勝とうと思ってないけど負けたくないので、がんばりたいと思います。

――こういうときって、アンコールで2組一緒に、みたいなのあるじゃないですか。やりますか?

平部 できたらおもろいですけど、やっぱりちょっとコロナなんで……。

ムツムロ なんやそれ(笑)。

平部 ステージ上が密になるのは……ま、協議します(笑)。

取材・文 / 小川智宏

【公演情報】
ハンブレッダーズ×reGretGirl『この先の人生で忘れられないツアー』

2021年
6月10日(木)【大阪】なんばHatch
6月28日(月)【東京】Zepp Tokyo
7月5日(月)【愛知】Zepp Nagoya

<全公演>
OPEN 17:30 / START 18:30
前売り 4,200円(税込み、全席指定、1Drink別)

チケット一般発売はこちら:
https://w.pia.jp/t/hambreadgirltour/

関連リンク

ハンブレッダーズ オフィシャルサイト:
http://humbreaders.com/

reGretGirl オフィシャルサイト:
https://www.regretgirl.com/

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