【インタビュー】11/1開催! ズバリテーマは「僕、安岡 優のソロって何なのか?」ゴスペラーズ安岡にとってのソロライヴとは?
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『安岡 優 ソロライヴ 2020 “お兄さんと一生!?”』
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すべて見るこの春、約18年ぶりのアカペラアルバム『アカペラ2』をリリースしたゴスペラーズ。4月から本作を携えた全国9都市、23公演からなる全国ツアー『ゴスペラーズ坂ツアー2021 “アカペラ” #あなたの街にハーモニーを』を開催。各自治体のガイダンスに沿って行われた本ツアーは、一部公演を延期しながらも、無事に完走するに至った。この結果に、メンバー5人は、感染対策を徹底しマスク着用で静かに鑑賞してくれた観客を筆頭に、スタッフの協力や行動力などを含め、すべての人に改めて感謝したいと、口を揃えた。ツアー完走という朗報は、エンターテインメント界はもちろん、日本の音楽シーンにとってもひとつの光明となったに違いない。
そんな中、メンバーのひとりである安岡 優が『安岡 優 ソロライヴ 2021 “そろソロSOLOで”』を開催する。有観客+リアルタイムでライブ配信という、昨年のソロライヴ『安岡 優 ソロライヴ 2020 “お兄さんと一生!?”』と同様のスタイルで行われるソロライヴについて、ステージに立つ人間にとってのライブ配信の醍醐味について、安岡に話を訊いた。
――まずは、昨年のソロライヴ『安岡 優 ソロライヴ 2020 “お兄さんと一生!?”』について伺います。有観客で生配信もするというのは、グループにとっても、自身にとっても初めてのスタイルでしたが、率直な感想をお願いします。
安岡 新しい挑戦でした。配信でご覧の皆さんがライヴ会場の「傍観者」にならず、会場の皆さんがリアルタイムライブ配信の「見学者」にならないためにはどうするか? そのために考えたキーワードは「共感」と「共有」でした。それぞれの目線がどうなっているか、それぞれの環境がどうなっているか、僕はその橋渡しをする司会者になって「共感」を得る必要がありました。だから会場と配信、どちらの環境にも歌詩を表示することで、耳と目に言葉の余韻を残す「共有」を用意してもらったんです。様々な場所、時刻、環境で、同じ時間を分け合う。観てくださった皆さんの感受性に助けられたのが、去年のライヴだったと思います。
――『安岡 優 ソロライヴ 2020 “お兄さんと一生!?”」のアーカイブ配信をご覧になってみて、どんなことを思いましたか?“やるじゃん、自分!”と思ったポイントは?
安岡 凄いのは僕じゃなくて(笑)。スタッフなんですよ。音響、照明、撮影、配信などのスタッフは、当日になるまで本当のリハーサルは出来ないんですね。だから僕は当日のリハーサルで限りなく本番と同じことをするんです。歌、動き、語り、そのたった1回でスタッフは僕の表現したいことを受け止めて、2度目である本番の一発勝負で観てくださる皆さんに届けてくれる。アーカイブ配信を観て1番感動したのは、そのスタッフワークでしたね。
――逆に“もっとこうしたい”と思った部分、課題だと思った部分はどこでしたか?可能でしたら、なるべく具体的にお願いします。
安岡 去年は急に決まったライブ配信だったんですね。年に1度の僕のソロライヴは、東京で一夜限り。その中で連続性を持たせてこれまで続けてきました。去年の演目は、元々3年がかりで完結する3部作の最終回でした。一昨年から台本を書き始め、去年の春前には歌う曲目も決まっていました。そんな中コロナ禍になり、開催すら危ぶまれてしまいました。本当にギリギリまで出来るかどうかわからなかったし、正直、今年はもう無理だろうな……って思った瞬間もあったんです。でも、スタッフの熱意のおかげで開催、ライブ配信が出来ることになった。ただ、そのために新しく舞台構成をする時間はありませんでした。配信という広い扉が開かれて、初めて僕のソロライヴを観てくださる皆さんにとって、もしかしたらもっといい方法があったんじゃないかと思いましたね。
――11月1日、TSUTAYA O-EASTにて『安岡 優 ソロライヴ 2021 “そろソロSOLOで”』が開催されます。今回も、有観客&リアルタイムライブ配信にしようと思った理由は?
安岡 今年やろうとしていた舞台構成は、何年も前からいったん保留していた内容なんですね。昨年に続き今回もコロナ禍での開催になるなら、だからこそ届けられるものを探そうと思った。去年、音楽業界が失ったものはまだまだ戻ってきませんが、新たに手にした光もあります。言うまでもありませんが、その一番はライブ配信です。これまでだって距離やスケジュールの問題で、本当は観たかったライヴを諦める人が沢山いたと思うんです。それは今も変わっていない。だけど、配信、アーカイブのおかげで観覧可能になったんですよね。僕のソロライヴのように東京で一夜限りというスタイルには、逆にチャンスが来たとも言えると思った。だから今回もリアルタイム配信をやろうと思ったんです。
――毎回、ライヴタイトルの字面や語感がとてもキャッチーですが、ライヴタイトルはどうやって決めているんでしょうか?今回の『安岡 優 ソロライヴ 2021 “そろソロSOLOで”』というタイトルの経緯を教えてください。また、タイトルを決める際に、心がけていることなどはありますか?
安岡 基本的にライヴタイトルは数年先まで決めています(笑)。紙芝居のページをめくる度、そこが白紙になっていないように常に考え続けているんですね。それが毎年やるということへの責任だと思っていますから。ですが、今年のタイトルは違っていて。今年の2月ぐらいだったかな……僕の中でのとある重要な状況変化によって決めました。独りぼっちの旅立ちになるかと思いましたが、気が付けば、今回も、沢山の仲間に助けられていて。すごくうれしいし、すごくありがたいと改めて思ってます。
――『安岡 優 ソロライヴ 2020 “お兄さんと一生!?”』のテーマは“言葉”でしたが、今回の『安岡 優 ソロライヴ 2021 “そろソロSOLOで”』のテーマは?
安岡 ズバリ「僕、安岡 優のソロって何なのか?」です。なぜゴスペラーズをやってるのに、ソロを応援してくださる方がいるのか? そういう人たちは、何が聴きたくて、何が観たくて、何を感じたくて、僕のソロ活動を許してくれているんだろう? 本当は、ソロライヴをするというエネルギーも、すべてゴスペラーズに使って欲しいんじゃないか……? と。今回のライヴは、その答え合わせになるかもしれませんね。個人的には、もちろん、ソロライヴをやること自体にいろいろな意味があるんですけど、観客の皆さんには、今回は答え合わせの意味がある、そんなライヴになっていると思います。
――2010年から開催されているソロライヴですが、セットリストを作る際のテーマは?
安岡 毎回、「今、その言葉を、声に出す意味があるもの」を選んでいます。ライヴ冒頭の所信表明だったり、物語を始めるプロローグだったり、「ありがとう」や「またね」の代わりだったり。つまり、MCで単に話すより、もっと伝わるかなという曲を選んでます。そうすると、やっぱり自分で作詩したものが中心になってきますね。
――観客にとってのライブ配信の醍醐味は、誰もが最前列のような感覚で鑑賞出来ることを筆頭に、音がクリアに聴こえることや、アーカイブで何度も楽しめることだと思います。では、ステージに立つ側にとってのライブ配信の醍醐味とは?
安岡 より沢山の方に観ていただけるチャンスがあること。これは本当にありがたいです。音や映像の技術の進化は、素晴らしいスタッフ達に任せてます。僕とバンドメンバーは嘘の無い、一発勝負の演奏を届けるだけです。ここに関しては、配信に関わらずどんなライヴでも一緒かもしれませんね。一万人の拍手も、たったひとりの拍手も、同じように価値がある。それがゴスペラーズの活動から、僕が教えてもらったことです。
――滑らかなダンス、キメのポージング、ウィンクなど、胸キュンのパフォーマンスに定評のある安岡さんですが、グループのライヴとソロのライヴにおける、パフォーマンスの違いはなんでしょうか?
安岡 グループでは自分の感覚と共に、他のメンバーが今どう感じているかという意識を持ちます。鳥瞰図のような視点という感じ。そして、全員が同じになる能力と、全員が別になる能力が求められます。その使い分けの中で、消すべきものは消すというのが、グループの場合には、大事になってくるんですね。ですが、ソロのステージでは絶対に消えちゃいけない。常にそこに在り続けないといけないんですね。ソロのアーティストの方を凄いと思うのは、それをライヴ中ずっとやり続けているということ。ソロライヴをやるときにいつも本当に凄いなと思うんです。
――ズバリ! 『安岡 優 ソロライヴ 2021 “そろソロSOLOで”』の見どころを教えてください。
安岡 今回は、安岡 優ソロ名義の曲を沢山歌います。是非『架空の主題歌』と『バラードが聴こえる』という2枚のソロ作品を聴き込んでお待ちください。青というメンバーカラー(註釈:ゴスペラーズ内でのメンバーカラー/安岡は青担当)と赤というパーソナルカラー(註:企画でパーソナルカラー診断をした際の安岡のパーソナルカラー)を得た今、どんな衣装を着ようか悩んでいま(笑)。
――ライブ配信、アーカイブ配信を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
安岡 去年の『安岡 優 ソロライヴ 2020“お兄さんと一生!?”』とは、まったく違うテイストのライヴになります。初めての方にとっては、これぞソロというステージを感じていただければ、と。ライブ配信のおかげで、あなたの人生の僅かな時間に音楽があって良かったと感じてもらえるよう歌いたいと思います。
――最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
安岡 ゴスペラーズを応援してくださっている皆さん。僕ら5人それぞれのソロ活動すべてが、あなたが愛してくれるゴスペラーズに繋がっていると信じてくれたら。<1×5>以上の音楽をこれからも届けていきたいと思ってます。
Text:伊藤亜希
【公演情報】
『安岡 優 ソロライヴ 2021 “そろソロSOLOで”』
配信日時:11月1日(月)OPEN 17:00/START 18:00
出演者:安岡 優(Vo)、福原将宜(Gt)、高尾俊行(Dr)、山口寛雄(Bs)、大坪稔明(Key)、宇佐美秀文(Mp)
Guest:DANCE☆MAN、竹本健一
配信チケット料金:3,500円(税込)→Go To イベント適用2,800円(税込)
配信チケット発売期間:2021年11月6日(土)23:59まで
※アーカイブ配信は公演終了後〜11月7日(日)23:59まで
※視聴チケットに関しましては「Go To イベント」割引適用対象となります。 「Go To イベント」とは、Go To キャンペーンの一環として、イベント・エンターテイメント関連のチケットを購入の際、2割相当分の割引・クーポンの支援をする政府の事業です。
ライブ配信メディア・配信チケット発売:PIA LIVE STREAM https://w.pia.jp/t/yasuoka-pls/
【ゴスペラーズオフィシャルサイト】
https://www.gospellers.tv/
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