藤木大地が語る「ららら♪クラシックコンサート」の魅力
クラシック
インタビュー
藤木大地 (C) hiromasa
NHK Eテレの音楽番組「ららら♪クラシック」のわかりやすさと楽しさはそのままに、一流の音楽家による生演奏が聴ける「ららら♪クラシックコンサート」。
第13回目となる今回は「美しい日本の歌 歌い継ぐ音楽のこゝろ」と題して唱歌、童謡、愛唱歌など、時代を超えて愛される日本語による歌の数々を人気オペラ歌手たちが歌いあげる。ピアニストは番組初代MCも務めた加羽沢美濃と山岸茂人。
司会はおなじみ、俳優・高橋克典と金子奈緒が担当する。曲間の高橋とのトークでは演奏家たちの素顔が垣間見られるのも同公演の見どころのひとつ。
出演する歌手のひとり、藤木大地(カウンターテナー)にコンサートの魅力を聞いた。
■日本語だからこそお客さんの心にダイレクトに届く
「今回、日本語の歌を日本で歌うことにとても意味があると思っています。当たり前ですが、日本で行われるオペラや歌曲の公演の多くはイタリア語、ドイツ語、フランス語、英語など、外国語で書かれた作品です。しかし、母国語で書かれた作品のほうが、それら他の言語に比べて当然お客さんの心に届きやすいはずです。だからこそ僕は日本人として、そして舞台に立つ者の責任として、テキストを一言一句お客さんに伝えなければいけないと思っています。」
■公演を楽しむコツは?
「チケットを買ったその日からコンサートまでのカウントダウンが始まるので、当日までを楽しみに過ごして欲しいと願っています。つまり、お客さんにとってコンサートに行くことは特別なものであって欲しいんですよね。チケットそのものはただの紙ですが、“幸せへのチケット”だと思ってもらうといいのではないでしょうか。例えば、“コンサートがある2週間後までは元気に生活しよう”とか、“病気にならずに”とか“事故に遭わずに”というように、コンサートが生きる活力へとつながってくれたら嬉しいですね。」
海外でのキャリアが長く、ドイツ語やイタリア語による歌唱経験が豊富な藤木だからこそ、「母国語で日本の聴衆に歌を届けること」には特別な思いがあるようだ。また藤木は、「名曲として歌い継がれてきた作品は、すでに美しい歌詞とメロディを持っているので、それを素直に歌うことが必要だ」とも語る。世界を知る彼が紡ぎ出す、「日本の心」に期待が高まる。
ららら♪クラシックコンサート Vol.13
2月7日(月) 14時開演
会場:東京芸術劇場 コンサートホール
[出演]錦織健 / 小林沙羅 / 今井俊輔 / 藤木大地 / 山田姉妹 / ヴィタリ・ユシュマノフ / 加羽沢美濃(ピアノ) / 山岸茂人(ピアノ)
[司会]高橋克典 / 金子奈緒
チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2188941&afid=520
文・北山奏子