日本代表候補合宿からアジア最終予選へ! W杯イヤーのサバイバルがスタート!!
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権田修一(清水エスパルス) (C)スエイシナオヨシ
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すべて見る『キリンチャレンジカップ2022』が中止となっても、サバイバルに変わりはない。日本代表候補メンバーは1月17日~21日(金)・高円宮記念JFA夢フィールドでのトレーニングキャンプで日々汗を流している。ウズベキスタン戦はなくなっても、『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選は待ってくれない。1月21日(金)・流通経済大とのトレーニングマッチを経て、翌22日(土)に日本代表メンバーは発表されるのだ。国内組にとって、森保一監督へのアピールの場は限られている。だが、そんなことは選手たちも重々承知していることだろう。むしろ、最終ラインを束ねる吉田麻也主将をはじめ、FW古橋亨梧、MF三笘薫、右SB室屋成と海外組からケガ人が続出しているのも、チャンスととらえていることだろう。
トレーニングキャンプに参加した日本代表候補メンバーは以下の通り。
【GK】権田修一(清水)
【DF】長友佑都(FC東京)、佐々木翔(広島)、酒井宏樹(浦和)、谷口彰悟(川崎F)、山根視来(川崎F)、中谷進之介(名古屋)、西尾隆矢(C大阪)
【MF/FW】大迫勇也(神戸)、稲垣祥(名古屋)、江坂任(浦和)、武藤嘉紀(神戸)、脇坂泰斗(川崎F)、相馬勇紀(名古屋)、上田綺世(鹿島)、渡辺皓太(横浜FM)、荒木遼太郎(鹿島)、松岡大起(清水)、鈴木唯人(清水)
1月17日~20日、Jリーガーたちのメディア対応が実施された。まず1月17日には森保監督の信頼も厚い佐々木、2年ぶりの国際Aマッチ出場を目論む武藤、『東京五輪』組の相馬、初招集の松岡が登場。それぞれに意気込みを語った。
佐々木「どのポジションであろうと攻撃も守備も自分の良さを出すことが大事。まずこの環境を楽しんで、次のステージへ自分を持っていきたい。この場でプレーできるチャンスをもらったのは選手として光栄。代表でいいプレーを出して自分が生き残っていくことを考えていきたい」
武藤「ウズベキスタン戦がなくなかったのは残念だが、トレーニングはしっかり見られると思うので、自分ができることをしっかり出していきたい。チーム一体になって戦えるのが森保ジャパンの非常にいいところ。僕自身久しぶりの招集で、コンビネーションを模索しながらも、模索する時間がもったいないので自分の良さを出していければと思っている。
日本のどのサッカー選手にとっても日本代表は大事なもの。自分もその気持ちを忘れていない。日本に帰ってきた時、もう一度日本代表に戻るという思いを秘めていたのでうれしく思う。前回(『W杯2018』)は悔しい思いをした。でもその悔しさは『W杯』でしか晴らせない」
相馬「ウズベキスタン戦もあると思っていたので今年は早めに動けるようにしていたので、そのままコンディションはいい。下から這い上がるだけ。いつもと変わらず練習の時から自分の武器を前面に出していくだけ。
『東京五輪』に参加して目線は変わった。昨年一年で自分は成長したが、まだまだ足りない。入る以上、序列を覆すほど信頼を得ないといけない。『カタールW杯』まで今年一年どれだけ進化できるか、毎日を大切に結果を出していきたい」
松岡「はじめての選出、すごくうれしく思うし、自分の持っているものをすべて出す覚悟を持ってこの合宿に来た。自分も海外でやりたい気持ちある。そのために一日一日しっかり成長していきたい。来てプレーするだけではなく、『W杯に出る』『最終予選もしっかり残る』という気持ちで来ている。自分のプロサッカー人生は始まったばかりだが、一番飛躍する年にしたい」
18日には昨年代表デビューから国際Aマッチ6試合出場を果たした山根、初招集の西尾、昨年3月・モンゴル戦での2得点デビューからの次を見据える稲垣、昨年3月・韓国戦でA代表初出場を果たした江坂が取材陣への対応をした。
山根「(特別な年になるかという問いに)いつもと同じ。毎年自分の成長、攻撃も守備ももっとできるようにしたいし、チームで3連覇もしたいし、『ACL』も取りたいと思っている。目の前のことをしっかりやって、今できないことをやれるようになりたい。僕は去年入ったばかりのチャレンジャー、自分にできることをしっかり表現することが大事」
西尾「最初はびっくりして、徐々に実感が湧いてきて、素直にうれしかった。チームと雰囲気が全然違うし、技術面ですごいレベルが高く、自分もレベルアップできるなと感じた。選ばれたからには自分の持ち味をアピールしつつ、先輩方のいいところを吸収したい。課題はどんどん出てくるので、短い時間だが、解消していきたい。対人のところは絶対に負けたくない。遠くの目標を見るよりも、まず近くの目標としてこのキャンプで少しでもレベルアップするということを意識して臨んでいる」
稲垣「自信はある。自分にしかできないプレー、今までのボランチとは違う価値を出せると胸に秘めている。ボランチで得点が取れるのは自分のひとつの武器、昨季証明できたと思っている。自分が代表に残っていく上でそこの存在感が必要だと思っている。自分自身が今までやってきたことを出したいし、気負うものではない。今までやってきたをいつも通りに出せれば。
ケガ人が多く出ているのは代表としては良くないが、自分を含めたほかの選手にとってはポロッと出てきたチャンスを掴めるかつかめないかで価値が大きく変わってくる」
江坂「みんな、この代表のためにコンディションを仕上げてきたと思う。そこを目指してサッカーしているというより、目の前の課題や自分が求められているもので評価してもらう方が一番。目の前のプレーを全力でやるのを心掛けたい」
19日は吉田の負傷というチャンスを生かしたい中谷、2021年3月以来の代表招集となった脇坂、初招集の荒木と鈴木が出席した。
中谷「麻也君がいなくて変な言い方だが、チャンスはチャンス。CBの絶対的なレギュラーがいないので、アピールしていきたい。僕自身の立場で『W杯』とは言いにくいが、グランパスでいいプレーしてチャンスはつかめると思うので、結果を出し続けてそのチャンスをつかんでいきたい。監督は攻撃の第一歩をGKからと言うが、広い視野を持ちながらいいパスを出していければと思う」
脇坂「チャンスは少ないと思うので、少ないチャンスを生かせるよう、自分の良さを出すというのはもちろん、味方の良さも早く把握して周りの選手も生かしたい。攻撃のところで得点に関わることが大事だし、守備の強度も求められているので、攻撃の時間を増やすために守備の強度もこだわってやっていきたい。攻撃につながる守備が大事になってくる。攻撃は後ろから始まり、守備は前から始まると思っているので、アンテナを張ってやっていきたい」
荒木「自分が目指してきた場所、レベルが高く、フィジカル含めてレベルの高い場所だと感じた。まだ慣れないところもいろいろあるが自分はチャレンジャーなので、持ち味をどんどん出していきたい。『W杯』は一番の目標だが、一日一日の練習、ひとつひとつの練習をしっかりやって、最終予選に残っていけるようにしていきたい。
(2022年)いい感じでスタートできたので、代表に呼ばれ続けるよう鹿島で結果を残していきたい。いろんなポジションできた方が代表に損はないし、いろんな対応力を身に付けていきたい。フィジカルや守備の部分、自分ひとりでいってそのままゴールする部分を強化していきたい」
鈴木「自チームのサッカーとはかけ離れていたが、代表はイメージしたものそのままだった。最初やった時の衝撃にビビることなくできたのは良かった。どのポジションでもできるのが自分の強み。間でボールを引き出して次の攻撃につなげるのが自分に求められていることだと思うので、ポジションに引っ張られ過ぎずにやっていきたい。考えるスピードが全然違ったので、それさえできればやっていけると思うので、頭をフル回転させてやっていきたい。追加招集だが、せっかくこういうチャンスをもらえたので、吸収できるだけ吸収して帰るのではなく、最終予選に残れるようやっていければいきたい」
20日は守護神の権田、吉田の代役を担う谷口、代表初ゴールを狙う上田、代表デビューを狙う渡辺がメディアに対応した。
権田「最終予選に関しては終わった時にどうなっているのかというのがすべて。突破するという目標のためだけに活動するものなので、その中で『いいサッカーをする』とか、『見ている人を楽しませる』というのも大事だが、まずは結果。
(吉田の不在について)誰かがいないから勝てないというようでは本大会では勝てないし、ほかの選手が代わって活躍するのが理想の形。本大会の時に『吉田選手がケガした』『コロナになった』というのは十分あり得る話。代えのきかない選手かもしれないが、日本代表なんで不在を何人かで埋めていかないといけない。例えば僕や長友選手、大迫選手、酒井選手で補完していかないとと思っている」
谷口「チャンスであるのは間違いないし、もちろんそこの座を狙っているし、そのためには一回一回の練習が勝負。『自分も戦える』『自分もできるよ』というのを見せていかないとピッチに立てないと思う。
守備の部分では周りを動かすところやバランスのところは整理できているので、あとは個々のバトルはこだわってやっていきたい。ビルドアップのところでは早く攻めるのか、ゆっくり攻めるのか、CBが主導でやることになるのが、やる自信はある。隙を逃さない縦パスも自信を持ってやっているので、やっていきたい。
いつチャンスがきてもいいような準備はこれまでもやってきたつもりだし、今回ひとつのチャンス。結果としてチームが勝たないといけないし、後ろとしていいパフォーマンスを見せないと、次のチャンスはない。自分もできるというのを結果で表していきたい。中国戦、サウジ戦でしっかり勝つということしか考えていない。もし自分がチャンスをもらえればしっかりチャンスを生かすという気持ち。『W杯』のピッチに立つには先のことを考えるのではなく、目の前のひとつひとつをやっていくしかない」
上田「動き出しのところとか自分の武器を前面に出していきたい。自分の動き出しを武器にしているので誰がやりやすいというのはない、味方の動きに合わせたりできるので。(大迫について)ポストプレーの質が抜けている。自分はまだまだ。チャンスが得られれば求められるものを出していきたいし、得点という結果を残したい」
渡辺「自分自身、発表があった時はびっくりしたし、このメンバーで出場時間とか圧倒的に少ないので、まずはそこを伸ばしていかないといけない。チームでしっかり結果を残して、このチームに残れるようにしていきたい。まずこのレベルを基準にしないといけない。このレベルを忘れないで続けることができれば、チームで存在感を出せれば、必ず見てくれると思うので、そういったところは意識したい」
日本代表は1月22日(土)にメンバーを発表し、27日(木)・中国戦、2月1日(火)・サウジアラビア戦と埼玉スタジアムで『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選に臨む。
取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
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