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w.o.d.×The Birthday『HIGH FIVE 2022』札幌公演オフィシャルレポート

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『HIGH FIVE 2022』2022年2月5日(土) Zepp Sapporo公演より Photo by 新保勇樹

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次代のシーンを担う新鋭アーティストたちが「今、競演したい」気になるアーティストをスペシャルゲストとして招き、対バン形式でおくるイベント「HIGH FIVE 2022」。全国5都市のZeppでそれぞれに個性あふれるカードが組まれているが、中でも特にロックファンが注視したのは、2月5日の札幌公演ではないだろうか。ジャパニーズ・オルタナティヴの新旗手として業界内外から高い評価を獲得しているw.o.d.が指名したのはなんと、後進に多大な影響を与えてきたレジェンドにして現役トップランナーのロックンロールモンスター・The Birthday。立春を過ぎたにも関わらず最低気温マイナス9.4度、さらに一日中絶え間なく雪が降り続けるというある意味非常に北海道らしいシチュエーションの中、熱いパフォーマンスがぶつかり合った。

まず先攻は、昨年11月に自身のツアーで同じZepp Sapporoのステージを踏んだことも記憶に新しいThe Birthday。そのツアー中にリリースされたEP『CORE 4』からミドルチューンの「ヘッドライト」「ある朝」をまずは挨拶がわりに繰り出し、間髪入れず「ヒマワリ」「ブラックバードカタルシス」で一気にギアを上げていく。

自然体ながら堂々たる風格漂う佇まいは、ライブバンドとしてのキャリアを積み上げながら走り続けてきた彼らならでは。オーディエンスは歓声を上げることこそできないものの、力強く拳を突き上げたりグルーヴに合わせて体を揺らしたりと、許された範囲で精いっぱいバンドに呼応する様子が見て取れた。チバユウスケ(vo&g)がハンドマイクで「お前の想像力が現実をひっくり返すんだ」と扇動する「月光」、ロカビリー色の強いサウンドがスリリングに展開する「Red Eye」で、ボルテージはさらなる高みへと登っていく。

「すごい雪だね。(でも)ここはあちぃな」

ポツリと呟くチバ。声を出せない分だけ何倍にも増幅された気持ちの熱量が、客席からステージへしっかりと伝わっていたのだろう。「オルゴール」「抱きしめたい」とメロディアスなナンバーが続き、ラストに鳴らされたのは最新アルバム『サンバースト』から「ギムレット」。何度もリフレインする「小さな愛」というフレーズがそのまま言霊となって空間を満たしていくかのような、美しくエモーショナルなフィナーレとなった。

続いてこの日のヘッドライナーとして登場したw.o.d.は、一曲目の「モーニング・グローリー」を皮切りに「Mayday」「Fullface」「lala」と畳み掛けるようなラッシュを仕掛けてきた。ステージ上には確かに3人しか立っていないはずなのに、それ以上のものを感じさせる「圧」がとにかく凄まじい。エッジを効かせて斬り込んでくるギター、地鳴りのように足元を揺るがすベース、怒涛のビートを繰り出してくるドラム。轟音の「轟」は車が3つ集まって一つの漢字を形成しているが、例えるならまさに3台の車が押し引き絡み合いながらハイウェイを爆走するイメージだ。その後も加速を緩めず「PIEDPIPER」「THE CHAIR」と続いたかと思えば、「sodalite」でポップな側面を、「煙たい部屋」でミドルテンポのグルーヴ感を打ち出すなど、振り幅の大きさを見せつけるのも忘れない。内省的な感情がサビで一気に爆発する「relay」も、ライブ特有の熱気を伴って響いてくる。

「The Birthdayは学生の頃から知ってるわけで。言うても同業者なんで、対バンっていう形でやる以上誰であっても対等な関係やと思ってるんですけど、さっき俺らとメンバー全員で写真撮ってもらって……もう、ダメですよ(笑)。めっちゃ羨ましいでしょう?」

ここまでクールに徹していたサイトウタクヤ(vo&g)だが、この時ばかりはいちロックキッズの顔になりそう笑った。そしてここから、クライマックスに向けてスパート。2月2日にリリースされたばかりのニューシングル「Kill your idols, Kiss me baby」から「踊る阿呆に見る阿呆」「楽園」「イカロス」と続き、「バイバイ」の一言を合図にラストナンバーの「1994」をソリッドに響かせてステージを後にした。

両バンドともに、1時間あまりのステージがあっという間に感じられるほどの濃密なアクト。外に出れば引き続き雪がモリモリと降り積もっていたが、熱に浮かされた頭を程良くクールダウンさせるのにはかえって都合がいい。ロックンロールの道なき獣道を切り開いてきたThe Birthday、その道を共にこれから切り開いていこうというw.o.d.。今回この奇跡のマッチアップを実現してくれた「HIGH FIVE」というプロジェクトに心から感謝すると同時に、「ライブというエンターテインメントの灯は何があっても決して絶やしてはならない」と改めて強く実感したのだった。

Text by 佐波由香里
Photo by 新保勇樹

<公演情報>
『HIGH FIVE 2022』

2022年2月5日(土) Zepp Sapporo

【セットリスト】
■The Birthday
01.ヘッドライト
02.ある朝
03.ヒマワリ
04.ブラックバードカタルシス
05.月光
06.Red Eye
07.オルゴール
08.抱きしめたい
09.ギムレット

■w.o.d.
01.モーニング・グローリー
02.Mayday
03.Fullface
04.lala
05.PIEDPIPER
06.THE CHAIR
07.sodalite
08.煙たい部屋
09.relay
10.Kill your idols, Kiss me baby
11.踊る阿呆に見る阿呆
12.楽園
13.イカロス
14.1994

<リリース情報>
w.o.d. 配信シングル「Kill your idols, Kiss me baby」

Now On Sale

配信リンク:
https://orcd.co/killyouridols

w.o.d.「Kill your idols, Kiss me baby」MV

<イベント情報>
w.o.d. presents “TOUCH THE PINK MOON”

4月21日(木) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
GUEST:+1BAND
OPEN 17:30 / START 18:30

4月28日(木) 兵庫・MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
GUEST:+1BAND
OPEN 18:00 / START 18:30

チケット料金:前売4,000円(ドリンク代別途必要)
一般発売日:3月12日(土)

チケット最速先行受付中:
https://www.wodband.com/live

w.o.d.オフィシャルサイト:
https://www.wodband.com/

w.o.d.オフィシャルTwitter:
https://twitter.com/wodofficial7

w.o.d.オフィシャルInstagram:
https://www.instagram.com/wodofficial7/

w.o.d.オフィシャルYouTube Channel:
http://www.youtube.com/c/wodband

<ライブ情報>
『HIGH FIVE 2022』

■2022年2月23日(水・祝) KT Zepp Yokohama
OPEN 14:00 / START 15:00
出演:ODOROYO(アナタシア / やっこ / まりやん / りりやん / わた / 足太ぺんた / バケモノバケツ委員会 / りりり / bake / まなこ / めーとる / みうめ / たまひよ。/ ぶっきー / AMUぷらす弟たっくん / RAB(リアルアキバボーイズ)/ チェゴ)

■2022年2月27日(日) Zepp Fukuoka
OPEN 17:00 / START 18:00
出演:Cö shu Nie / SPECIAL GUEST:澤野弘之-ゲストボーカル:mizuki(UNIDOTS),SennaRin-

公式サイト:
https://high-five.live/

Twitter:
https://twitter.com/highfive_live

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