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中川翔子インタビュー、映画しまじろうは「学びがいっぱいある泣き映画」

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撮影:源 賀津己

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「こどもちゃれんじ」の人気キャラクター「しまじろう」たちが大活躍する映画しまじろう『しまじろうと キラキラおうこくの おうじさま』が3月11日(金) より全国公開されました。

劇場版シリーズ9作目となる今作は、感染症対策を行いつつ、観ながら指差しや手拍子などが楽しめる“観客参加型”の映画になっており、子どもの「ファーストシネマ」としてもおすすめです。今作の主題歌を担当し、声優としても初の母親役を演じた中川翔子さんに、映画の観どころや「ほめる」ことの大切さなどをお聞きしました。

映画しまじろう『しまじろうと キラキラおうこくの おうじさま』は、「自分に自信がもてない」というパール王子がしまじろうと仲間たちと出会い、王国の危機を救うため繰り広げる冒険の物語。しまじろうたちと一緒にハラハラしたり、活躍を応援したりしながら、「友情」「勇気」「家族愛」といった大切なテーマが込められたストーリーを楽しむことができます。

“しょこたん”こと中川翔子さんが演じるのは、パール王子の母親であるキラキラ王国のエメラルダ女王。王国と息子のために忙しく働くその姿は、仕事や家事に勤しむ現代のお父さんやお母さんと重なるところも多く、ぜひ親子で見てほしい一作です。主題歌「君のまんまが いいんだよ」は、ヒャダイン氏が作詞作曲を担当。勇気がもらえる歌詞と優しいメロディーを、歌唱力に定評のある中川翔子さんが美しく歌い上げています!

子どもも大人も成長できる「泣き映画」です!

――ズバリ、映画しまじろう『しまじろうと キラキラおうこくの おうじさま』はどんな映画でしょうか?

「泣き映画」です! 試写会で初めて完成版を観たのですが、途中から涙腺が崩壊しまして……号泣映画ですね。子どもたちにとっては、声を出さないでも楽しく参加できるということで、ファーストシネマとしてピッタリだと思います。そして、観ることで成長する。絶対に、映画を観る前よりも、「友だちに優しくしよう」とか、「大好きな人のことほめてあげよう」とか、そんな発見がいっぱいあると思います!

それから、親御さんからしたら……もう堪らないかも!大人も忙しく働いていると、子どもの時間軸より早く感じて、あっという間に毎週が過ぎていってしまう。特に、今はお母さん像も多様になっていて、働いていたり、日々忙しくしていたりすると、「なかなか子どもと、ちゃんと会話できていない」「質問に全部答えられていない」といった共感ポイントも沢山あると思います。

わたしが演じるエメラルダ女王も、「もっと口に出してほめてあげればよかった」という発見をするんです。子どもって、大人にほめられるとそれがすごくずっと残るし、その大人は何気なく言ったかもしれないことが、その子の一生の何か、夢のタネになる場合もある。大人も成長できると思います。大人一人で観に行ってもきっと泣いちゃいます。わたしにとっても「そうか」って思えることが多く、学びがいっぱいある泣き映画でした。試写会の後、速攻で主題歌の作詞作曲を担当してくれたヒャダインさんに「泣くから早く観て!」ってLINEしました(笑)。

――初めての母親役を演じられて苦労した点はありますか?

以前、アニメ映画でお姉さん役を演じたとき、お姉さん感を出そうと思って演じていたら、音響監督から「いやいや、今じゅうぶん大人だから、むしろ年齢を下げるぐらいで演じて」と言われたときに、「あ、そうか!」とハッとしました。わたしはずっと脳内に小学生の自分を飼っているんですけど(笑)。

でも、まだ自分が母になっているわけではないからといって、“母親らしさ”を出そうとしすぎると、ずれてしまう気がするので、逆に考えすぎないで、シンプルに優しさとか包容力というところをすごく意識しました。実は、別の一役もやっているのですが、こちらでは思いっきり色んな声を出しました。改めて声の仕事というのは、性別も種族も体の大きさも全部超えてなんでもできると感じて、とても楽しかったです。

芸能生活20周年の今年、夢が最高の形でかなった

――主題歌「君のまんまが いいんだよ」も素晴らしい曲ですね。最初の「初めて抱きしめたとき感じた はかなさ もろさ 弱さ」という歌詞で、もうウルっときてしまいました。この曲を聴くとしたら、朝いちばんや、夜の寝る前など一日のどんなシーンで聴いてほしいと思いますか?

朝も夜もどちらも合うと思います。朝は、大人ってバタバタしていますが、人生の中で一番若いのが今の瞬間だと思うんです。今だけの、今しかできないことって、大人になってからでもあるし、遅いということはない。夜はもやもやしたり落ち込んだりしたりしていた時、寝る前にこの曲を聴けば、「命がきらめく それだけで大丈夫」「鏡に映る姿にちょっと笑いかける それだけで世界は変わる」という歌詞で、「うん、そうだよね!」って自己肯定感がわいてくるし、リセットができそうです。

そして子どもたちには、いつでもずっと聞いてほしいですね。この曲のミュージックビデオを撮りに、しまじろうといっしょに保育園に行ったんです。そしたら歌詞を何も見ないのに、みんなフルコーラスで歌ってくれたので、「天才すぎる!」って思いました(笑)。子どもは気に入ると、ずっと聞いたり覚えたりしますよね。多分、小さいうちは歌詞の意味は本当にはわからないかもしれないけど、いつか自分の歌っていた歌詞の意味がわかる瞬間がくる。それってエモいですよね(笑)。わたしの一番の夢は、芸能界に入る前から「アニメソングを歌う」ってことだったんですが、それがいつしか「子どもたちに夢と思い出を届けられるように」と、変わっていきました。その夢の形が、今回、最高の形で叶いました。

――中川さんにとって、しまじろうはどんな存在ですか?

しまじろうとは誕生日が同じ5月5日なんです。前から知っていて毎年意識はしていたのですが、映画のオファーをいただいたときは、「キター!」って声に出して言ってしまいました(笑)。

「一生残ること」を一緒にやれるということは、これはもうディスティニーですね! しまじろうが1988年から活躍しているということにも驚いたのですが、5歳なのにしっかり者で、友だちにやさしくできる勇気のある男の子というイメージ。パール王子が悩んだ時に、「今はちょっと見守ってあげよう」って言えるし。ちなみにパール王子もいい子で、王子なのに偉ぶらないし、「これは、みみりんが頑張ったから、みみりんがやって」と、自分より相手を思っての行動が自然にできる子だと思います。

――しまじろうの「こどもちゃれんじ」や「進研ゼミ」も体験されていたんですよね。

小さい時から中学生ぐらいまで、ベネッセの通信教材にお世話になっていたと思います。いちばん覚えているのは、中学生で「進研ゼミ」から毎月届く冊子にイラスト投稿コーナーがあって、イラスト投稿するのに燃えていたことです(笑)。同い年ですごく絵の上手い方がいて勝手に仮想ライバル視して、めちゃくちゃ絵を描いたり、いろんな画材を試したりしていました。その経験が大人になってから、今のイラストのお仕事やYouTubeなどにも生かされていると思います。

ほめることは場所や時間に関係なくできること

――映画は、「自分に自信をもつことの大切さ」に気付くストーリーでしたが、中川さんが誰かにほめられてうれしかったのはどんな言葉でしたか。

わたしはとても引っ込み思案な子どもでしたが、絵を描くときだけはすごい楽しくて。小6の担任の先生が「絵は中川だね」と、文集の絵や運動会のしおりといった絵の仕事をたくさん任せてくれたので、それで「あ、自分の得意なことはこれなんだ」って思うことができました。勉強だけで決めるのではなく、子どもたちのそれぞれの個性をちゃんとほめてくれる先生だったので、それがとても嬉しかったですね。

わたしは、TwitterなどのSNSは「ほめるゲーム」だと思ってずっとやってきています。大人になると、余裕がないと思っていても言わないことって増えてくる。だから、年齢に関係なく誰かを「すごいな」って思ったら尊敬するし、思うだけでなく伝えようって考えています。文句を言ったりするのは簡単で、そのハードルがネット社会では下がっているから、意識しないと「ほめる」って使い方がなかなかできない。でも、それは場所や時間とか関係なくできることでもあるんですよね。「いいね!」したりとか、素敵ですねって言ったりとか。本当に人生は「ほめるゲーム」だなって、改めて思っています。

――「Twitterがほめるゲーム」というのは、とても素敵な考え方だと思います。ほめるコツがあればぜひ教えてください。

言霊的なものは、電子の海にもあると思っていて、むしろ電子の海をさまよう言葉には魂が乗りやすい気もします。時が経ってから本人に届く場合もあるし、予想もしてないことがバズることもあります。でも、不思議なことに、本当に思っていることって、ちゃんと「本当に思っている文字」になるんですよね。だから、わたしは本当に素敵だと思ったら、「すごい」とか「美味しい」とかじゃなくて、その日のその時の語彙力で、いかに全力で褒めるかということは、いつも考えているかもしれないです(笑)。

――最後に、映画を観る方へのメッセージをお願いいたします。

生まれてきて生きるって、試練や大変なことが降りかかってくるけれど、それ以上に、今の自分しかできないこと、あの頃の自分にしかできないこと、未来の自分にしかできないことがいっぱいあります。そして、自分をすきになってあげること。「自分なんか」じゃなくて、「自分は自分でよかった」と思えること。そう言ってあげられるのも自分自身だから。

主題歌の「君のまんまが いいんだよ」は、自己肯定感アップの魔法の歌です!疲れた大人にすごく刺さるし、我が子へだけではなくて、自分自身や友だち、ペットなどの大切な存在に、この歌をぜひプレゼントしてあげてほしいです。

映画では、パール王子もすごく成長していって、わたしが演じるエメラルダ女王との親子の関係性も変わっていきます。そこですごく泣けてしまうかも。コロナ禍のこんな時期だからこそ、「映画館に出かけて観に行った」という体験がみなさんの一生ものになると思いますので、ぜひ観てほしいですね。

文=相川 いずみ
写真=源 賀津己

<リリース情報>
中川翔子
ニューシングル『君のまんまが いいんだよ』

※映画しまじろう「しまじろうと キラキラおうこくの おうじさま」主題歌

発売中

●完全生産限定盤【CD+Blu-ray+グッズ】4,980円(税込)

【CD収録】
1. 君のまんまが いいんだよ
2. 雲の上に雲はなくて
3. 雲の上に雲はなくて -Self cover ver.-
4. 君のまんまが いいんだよ -Instrumental-
5. 雲の上に雲はなくて -Instrumental-

【Blu-ray収録】
■「君のまんまが いいんだよ」 -Music Video-
■ 「中川翔子 クリスマスディナーショー2021〜One for all〜」
・綺麗ア・ラ・モード
・snow tears
・ストロベリmelody
・愛いっぱい、せいいっぱい
・君のまんまが いいんだよ

【グッズ】
ジグソーパズル(全3種のうちランダム1種封入)

●通常盤【CD Only】1,300円(税込)

【CD収録】
1. 君のまんまが いいんだよ
2. 雲の上に雲はなくて
3. 君のまんまが いいんだよ -Instrumental-
4. 雲の上に雲はなくて -Instrumental-

映画しまじろう『しまじろうと キラキラおうこくの おうじさま』予告編