同じ犬種(?)の大野拓朗&甲斐翔真が伝説のミュージカルに挑む
ステージ
インタビュー
左より、音楽劇『クラウディア』に出演の甲斐翔真、大野拓朗
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すべて見る岸谷五朗と寺脇康文による演劇ユニット・地球ゴージャスが、今は亡き歌姫・本田美奈子.を主演に迎えて2004年に初演、翌年にアンコール上演された「クラウディア」。桑田佳祐が書き下ろした「FRIENDS」ほか、サザンオールスターズの数々の楽曲で綴る日本ミュージカル界の至宝とも呼ぶべき作品が、キャストを一新してよみがえる。敵対民族の女性との愛に翻弄される剣士・細亜羅(ジアラ)役をWキャストで演じる大野拓朗、甲斐翔真に話を聞いた。
共演はないが、共にミュージカル『ロミオ&ジュリエット』でロミオ役の経験があり、また同じ身長(185㎝)でもある2人。キャラクター性にもある共通点が。
大野 お芝居の方向性やキャラクターの持っていき方が、甲斐くんと僕とはちょっと似てるなって。そしてたとえるなら、彼は端正なゴールデンレトリバー。僕はハッピーなゴールデンレトリバーって言われるんですよ(笑)
甲斐 同じ犬種なんですね(笑)。僕のロミオに大野くんのロミオの影が見えると言われたことがあったのでやっぱりある意味、似ているんでしょうね。
大野 今までは雰囲気が違うWキャストの方とご一緒させていただくことが多かったんですけど、今回は雰囲気は似ているけど年齢だけが大幅に違う。そこでどういう違いが出てくるのか楽しみ。
あらすじからは『ロミオ&ジュリエット』を想起させるが、甲斐はロミオとの違いをつかみかけている様子。
甲斐 ロミオはとにかくジュリエットが好きな一心の、世間知らずな若者。それに比べるとジアラは年齢も考え方も大人だし、本物の愛というものもたぶん知っていた。そしてクラウディアという女性との出会いでもっとすごい愛を知ったけれども、その愛を追求するには戦いから逃れることができず……という。表面上では和製『ロミジュリ』と感じるかもしれませんが、深く知るとそうじゃない、別の中味があるんですよというのを今のうちに言っておきたいです(笑)。
大野 『クラウディア』は岸谷さんの手掛ける“反戦三部作”の中のひとつの作品で、いま上演することにとても意味を感じます。殺陣や歌、衣裳を最大限に生かし表現をする世界観を通して、観てくださった方が、『大切なことは何か』を感じ取ってくれたら嬉しいです。
“本物の愛”を彩るのは、「真夏の果実」などの名ナンバー。
大野 サザンオールスターズの素晴らしさはエンターテインメント性。桑田さんの歌声も明るい曲では本当に楽しそうで、しっとりした歌だとめちゃくちゃ胸に響く。1曲1曲それぞれがすごい作品になっていますよね。『クラウディア』はサザンオールスターズの楽曲で綴るジュークボックスミュージカル。ジュークボックスミュージカルはブロードウェイでも流行っていて、自分自身も挑戦したいという気持ちがあったので楽しみです、とっても。
甲斐 実は桑田佳祐さんの年越しライブに行かせていただいたんですが、3時間のステージの一瞬も飽きなかった。なんでしょうね、あの遊び心。僕の2022年はサザンから始まったので、責任を持ってこの『クラウディア』を頑張ります!
岸谷&寺脇は出演せず、彼ら若いキャスト陣に地球ゴージャスのスピリットを託す。普遍のメロディで18年ぶりに語られる不変の愛の物語は、今の観客にどう映るだろう。
取材・文:武田吏都 撮影:石阪大輔
■日程
・東京公演
2022年 7月4日(月)~24日(日) 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
・大阪公演
2022年 7月29日(金)~31日(日) 森ノ宮ピロティホール
■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2200564
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