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【札幌公演終演直後インタビュー】銀杏BOYZ「こういうライブができるなら、『こんな曲もできるな』っていうイメージがどんどん湧いてきている」

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銀杏BOYZ Photo:村井香

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2022年3月、銀杏BOYZの久しぶりのワンマンツアー「銀杏BOYZアコースティック・ライブツアー2022『僕たちは世界に帰ることができない☆』」が全国6カ所で行われた。
銀杏BOYZの有観客ライブとしては2年3カ月ぶりであり、2020年10月にリリースしたアルバム『ねえみんな大好きだよ』以降のワンマンツアーとしても初めてのもの。また、全公演とも新型コロナウイルス感染拡大防止のためにフロアには椅子を並べ全席指定での開催であり、さらにツアータイトルの通り楽曲は「アコースティック・アレンジ」によって演奏されるという過去にないものでもあった。

銀杏BOYZの音楽を共有する全ての人たちにとって特別なツアーだったわけだが、全公演を終え、ボーカル・ギターの峯田和伸本人はどのような思いを抱いたのだろうか。そして、次なる未来とは……。

3月31日、ツアーファイナルとなった札幌での終演後、峯田本人に話を聞いた。

銀杏BOYZの「歌」をきちんと聴いて欲しいと思ったんだよね

――ツアーお疲れさまでした。そもそも今回の「アコースティック・ライブツアー」はどのようにして考えられたものだったんですか?

峯田 一番最初のきっかけは江口くん(マネージャー)からのアイディアだったの。「アコースティック編成でのライブはどうですか?」って言われて。「そうっすかー」みたいに返事をして。

コロナ禍になってずっとライブできなかったじゃん。この間に、オンラインライブを2回やったけど、有観客でのライブはずっとできなかった。この間、お客さんから「早くライブをやってください」とか「いや、今はやらないで大丈夫です」とかさ、いろんな意見をもらってたんだけど、従来の銀杏BOYZのライブはバンドもお客さんもグチャグチャで、濃厚接触ありきのものだからね。

だから、僕自身が考えていたのは「コロナ禍が落ち着くまでは無理してライブをやることはないな」ってことだった。もちろん、僕だって本音では1日も早くライブでデッカイ音を出したかったよ。2014年に『光のなかに立っていてね』っていうアルバムを出したときは、メンバーが抜けてツアーができなかったし、2020年に『ねえみんな大好きだよ』ってアルバムを出したときは、ツアーの予定がコロナ禍で全部飛んじゃったしね。

でも、しょうがない。やるべき時期が来るまでは待つしかないなって思ってたんだ。

でも、江口くんがそういうアイディアを出してくれてさ、「それならできるかな?」って思ったのと、僕が好きなニルヴァーナに『MTVアンプラグド・イン・ニューヨーク』っていうアコースティックのライブアルバムがあってさ。あれが僕、すごく好きで。「あの感じでやれるのなら面白いかもな」って思って、それでやってみることにした。
銀杏BOYZの曲をできるだけエレキギターを通さないで、アコースティック・アレンジにして。従来のグチャグチャの濃厚接触ありきのライブとは違うけど、それもまた面白いかなって思ってやることにしたんだ。

――最初からすんなり取り組むことができたんですか?

峯田 銀杏BOYZの曲はどれも最初はアコースティック・ギターで作っているから、「弾き語りで歌え」って言われれば別に普通にできるんだ。でも、「それだけじゃ面白くない」っつって、サポートメンバーに入ってもらうことにしたんだけど、音を合わせてみるとこれがもう! 本当に楽しかった。ツアーが始まるまで、1カ月くらいメンバーとスタジオに入ってアレンジを変えていったりして。「これはアコギが良いか」「いやエレキのほうが良いね」とか。あと「この曲は速くしよう」「この曲は遅くしよう」みたいなやりとりも、レコーディングのとき以来だしね。

――結果的に、ツアーのステージでは大幅に楽曲のアレンジが変わったものもありましたね。

峯田 でも、曲の骨組みを大幅に変えたのはあんまりなかったかな。いつもなら激しく歌うところを、「しっとり歌おっか」とか「速くやってみよっか」とか「遅くやってみよっか」とか、それくらいで。

むしろ、今回の「アコースティック・ライブツアー」では「歌」を最優先に考えた。従来の銀杏BOYZのライブは熱気とかを重視してたけど、銀杏BOYZの「歌」をちゃんと聴いて欲しいし、ここできちんと見せたいなと思ったんだよね。

「アコースティック」なのに、ステージにはギターアンプが並んでいる(笑)

――「歌を最優先にする」というのはいろんなアーティストが当然掲げていることですが、銀杏BOYZの場合、逆に新鮮だったかもしれないですね(笑)。

峯田 普段から「歌」を意識していないわけではないけど、やっぱりお客さんの熱気とか「峯田死ねー」とかの声も全部含めてのライブだと思っていたからね。だから、どうしても濃厚接触のグッチャグチャのライブをやることが多かった。

でも、今はお客さんも声を出せない中で音楽を楽しまなくちゃならないでしょ。そういう状況からこそ「歌」をちゃんと聴いてもらって楽しんでもらえるライブをやりたいなって思った。

ただ、確かにそれまでの銀杏BOYZのライブに慣れているお客さんは最初戸惑ったかもしれないね。僕がステージに出てきて、いきなり椅子に座るし、「アコースティックだ」っつってんのに、ステージにはエレキのギターアンプが並んでるし(笑)。幹宗くん(G)なんかほとんどエレキギターだったしね。

――ただ、それでも楽曲のアレンジが全体的にアコースティックで、そのアクセントとしてエレキギターが入ったり、バンドサウンドになったりするのが面白いなと思いました。

峯田 うん、面白くなったと思う。ただ、正直を言うとやっぱり大変な感じもあったかな。生音だからごまかしがきかないし、荒っぽさが出ちゃう。普段のライブなら、曲と曲の間にノイズとかを入れて空間の雰囲気を作ったりできるけど、そういうのじゃなかったからね。
あと、初めての経験だったので、全体の尺がどれくらいになるのかもわからなかったし、曲のセットリストを作ってみても、どういう感じで終わるのかも当初は見えなかった。だから、そこはツアーの序盤は探り探りだったような気もする。

従来の銀杏BOYZのステージとの時間の進み方の違い

――演奏時間はおおむね2時間半くらいで、普段のライブと変わらないのに、もっと長く感じました。贅沢な時間というか。

峯田 「時間の進み方が普段のライブとは全然違う」っていうのは僕も感じたけど、ただ僕の場合は逆で、スッゲー早く時間が過ぎるように感じたことがあったかな。本編が終わって一度ステージから引っ込むじゃん。そのときに「ヤッベ。今日は30分くらい早く終わっちゃたかもしれない」と思って時計を見てみると、もう2時間20分くらい演奏し終えていたりとかね。こういうのも僕自身は面白かった。

あと、基本はお客さんも椅子に座って観てるじゃん。でも、「BABY BABY」くらいでみんな一斉に立ち上がるんだ。誰かが立ち上がって、そこから広がっていくのかもしれないけど、あれは面白いなと思った。

ただ、照明とかのせいもあるかもしれないけど、普段のライブと違って、ステージからだとお客さんの表情が見えなくて、うっすらと白い世界のような感じに見えてたんだけどね。そこも従来のライブと違うところなんだけど、これも僕にとっては幻想的で面白い時間だった。

ツアーが終わった今はまず新しい曲を作りたい

――アコースティック・アレンジだったので、当初は「もっと昔のフォークっぽくなるのかな」「いやいや、すごい怨念系で重々しいものになるのかな」と思いましたが、実際に観ると、そんなことがなく、逆に重めの曲・悲しい曲でも、キャッチーでポップな印象が際立った気もしました。

峯田 どうなんだろうね、それは自分ではわからないけど。ただ、今回のツアーでいろんなやり方ができるんだなとも思った。

同時に「こんなライブができるなら、『こういう曲も作れるな』『こういう曲をやってみたいな』」みたいなイメージもどんどん浮かんできてもいる。

今回のツアーには時間が間に合わなくてできなかったけど、早く新曲をいっぱい作って、もっとライブをやりたいなと思った。

――札幌でのツアーファイナルでも「ライブをすると新しい曲を作りたくなる。曲ができるとライブをしたくなる。これの繰り返しだ」と言っていましたね。

峯田 うん、まさにその感じだし、僕が初めて曲を作ったときから、それの繰り返しだったからね。だからツアーが終わった今は、まず曲を作りたい。
新しいタイプの曲とかも面白そうだし、それができたらまたライブをやりに、全国を回ることができたらいいなと思っています。

Text:松田義人(deco) Photo:村井香

※銀杏BOYZ アコースティック・ライブツアー2022『僕たちは世界に帰ることができない☆』3月31日(木) Zepp Sapporo公演のライブレポートはこちら

関連リンク

銀杏BOYZ オフィシャルサイト:
https://gingnangboyz.com/

銀杏BOYZ YouTube:
https://www.youtube.com/c/GINGNANGBOYZofficial

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