細田佳央太が大切にしているもの「家族は命を懸けても守りたい存在です」
映画
インタビュー
「ねこ物件」に出演中の細田佳央太 撮影/友野雄
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すべて見る猫付きシェアハウスで暮らす男たちの共同生活を描いた「ねこ物件」。気ままで愛らしい猫とイケメンたちのゆるゆるとした日常に心がほぐされる癒し&和みのほのぼのドラマだ。
その中で、シェアハウスで暮らす司法浪人生・立花修を演じるのが、若手俳優の細田佳央太。共同生活ならではの溝や衝突を乗り越えながら家族のような絆で結ばれていくドラマの内容にちなんで、細田家について聞いてみると、弱冠20歳とは思えない細田佳央太の男気と家族への愛が見えてきた。
終盤になって、猫から「シャー!」と言われることが増えました(笑)
――猫との撮影はいかがでしたか。br>
大変でしたね(笑)。猫は好きなんですけど、飼ったことがなくて。事前に猫を飼っている友達にリサーチをして、思い通りにいかないという話は聞いていたんですけど、想像以上に大変でした。
――どんなところが大変なんですか。
猫は、犬みたいに人間の言うことを聞くのが当たり前というわけじゃないんです。こっちがいくらご飯を食べてほしくても、やっぱり食べないよねというような場面の連続で。だから現場では猫が食べた瞬間に、カメラがそっちの画を撮るみたいな感じで、本当に猫ファーストの撮影でした。
――ドラマのキャッチコピーは「この家の主は、猫」ですが、現場では「この撮影の主は、猫」だったんですね(笑)。
間違いなくそうです(笑)。衣装合わせのときに監督から猫中心の撮影になると思うからと聞いていましたが、まさにその通りでしたね。
――猫とは仲良くなれましたか。
僕の場合、チャー(登場する猫の名前)と関わることが多くて、途中までは仲良かったんですよ。劇中で歯磨きをするシーンもあって、それって本当は結構大変なはずなんですが、すごくスムーズに撮影ができて。すっかり仲良しのつもりでいたところを、終盤になっていきなり「シャー!」と言われることが増えました(笑)。
――なぜなんでしょうね(笑)。現場でいちばん猫の心を掴んでいたのは誰ですか。
(主人公・二星優斗役の)古川(雄輝)さんです。古川さんは家で猫を飼われているのもあって、扱いに慣れてるんですよ。だから、距離のとり方が絶妙なんです。休憩中とか、僕らはつい猫のところに遊びに行くんですけど、そういうときに古川さんはあえて行かない。逆に、猫が遊びに来たら構ってあげるという感じで、ちゃんと猫の気分に合わせて接しているんです。古川さんからは抱っこの仕方とか、いろいろ教えてもらいました。
――では、いちばん猫と相性が悪かったのは…?
終盤で言えば僕なんじゃないかなと思いますけどね(笑)。でもそれまでは(島袋)毅(上村海成)かも。毅が膝の上に猫を乗せても、全然じっとしてなくて。さわろうとすると、てーっとどこかに行っちゃうんですよ。それを見て僕らもよく笑っていました。
僕にシェアハウス生活は難しいかもしれないです
――細田さんはシェアハウス生活はしてみたいですか。
このドラマみたいに男子だけなら楽な部分はあると思うんだけど、僕はしたくないかもしれないです。人見知りなのもありますし、友達とならまだ考えられるけど、知らない人とのシェアハウスは難しいかも…。やっぱりそれぞれにマイルールがあって、育ってきた環境も習慣も違うので、適応するのはなかなか厳しいんじゃないかなと思っちゃいますね。
――細田さんは生活面でのこだわりは強い方ですか。
特にないですけど、基本的なことはできていてほしいですね。自分の部屋が散らかっている分には勝手にどうぞですけど、リビングとか共用スペースまで散らかされていたら、自分勝手もほどほどにと思っちゃう。やっぱり親ではないので、同居相手の面倒を見るのは嫌です(笑)。
――個性豊かなキャラクターが登場しますが、もしあの中で誰か1人と共同生活しなければならないとしたら、誰を選びますか。
僕だったら毅かなという気がします。毅は役者の卵。やってることが一緒だから話すこともあるだろうし、見ていて面白いですからね。思い切り強がっているけど、それが一歩引いて見ると可愛いなってなる。手先も器用ですし、一緒に住むならいちばんいいんじゃないかと。
――では、現場のみなさんの中から1人選ぶとしたら?
(ファン役の)松大(航也)さん! 理由は、年が近いの一択です(笑)。僕、3つ以上、上だとえらい緊張するんですよ。2つ差までがギリギリ同世代。3つ以上、年上の方から「敬語解除していいよ」と言われてもできないんですよね。なので、年が近い松大さんとがいちばん気を遣わずに暮らせそうです。
いちばんの戦友は鈴鹿央士くん。この関係は長く続いていくと思う
――基本的に人見知りなんですね。
そうですね。今回の現場、僕以外にも人見知りがめっちゃいるんですよ。シェアハウスの5人の中で最初から安定していたのは、古川さんと(矢澤丈役の)本田(剛文)くんだけ。それ以外の3人は最初からガッチガチでした(笑)。
――これだけいろんな現場に入られていると、人見知りも改善されそうなものですが…。
ないですね(笑)。これは一生なくならないと思います。だから新しい現場に入るときは、毎回どうしようと。共通の知り合いがいたら、まだその人経由で話ができたりするんですけど、それがないと本当にダメ。時間をかけて、やっと質問できたと思っても、「何が好きですか」とか、そんな初歩的なことしか聞けないです(笑)。
――前作の『もしも、イケメンだけの高校があったら』も同世代の男子が多い現場でしたが、どうでしたか。
あれはもう周りの子たちがはっちゃけていたので、コミュニケーション的な面で言えばだいぶ身を任せられましたね(笑)。
――『もしイケ』もそうですし、『ドラゴン桜』『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』と去年は同世代の人たちが中心の現場が多かったですよね。
めちゃくちゃ多かったですね。おかげで、同じ熱量を持って一緒に頑張ろうと思える同世代の役者さん、戦友みたいな方たちはすごく増えました。
――細田さんがいちばん刺激をもらっている同世代の戦友といえば?
(鈴鹿)央士くんですね。そこは揺るがないです。
――普段はどんな話をするんですか。
何でも話します。央士くんが今、作品に入っていて「終わってどうだった?」って話も聞きたいですし。なかなか会えていないので、とにかくお互いの近況報告会がしたくて仕方がないです。
最近、妹への財布の緩みが激しくなりました(笑)
――「ねこ物件」ではシェアハウス入居にあたり、いくつかルールがありました。細田家の掟といえばなんですか。。
なんだろうな。小さい頃からずっと言われていたのは、「目上の人には礼儀正しく」、「人の家のお母さんには礼儀正しく」、「ご飯は絶対みんなで食べなさい」。あと、「親より早く死ぬな」かなあ。
――みんなで一緒にご飯を食べるというのは、ドラマと同じですね。
共通してますね。それこそ母親が留守で、僕と妹だけのときもお昼をバラバラに食べると、「なんで一緒に食べないの?」って言われました。家族でなるべく行動するっていうのは、我が家の大事なルールかもしれないです。
――やっぱりみんなで一緒に食べると違いますか。
違いますね。1人だと会話がなくなるんですよ。僕も家で1人だとテレビが相手になる。でも誰かと食べると、そこに会話が生まれるじゃないですか。話しながら食べた方がご飯もおいしくなるっていうのはあるかもしれないです。
――ドラマの中ではシェアハウスの中で家族のような連帯感が生まれていきますが、細田さんにとって家族はどんな存在ですか。
自分の命を懸けても守りたい存在ですね。堅苦しいかもしれないですけど。
――細田さんにとって家族はとても大事な存在なんですね。
友達も仕事も大事だけど、いちばん大事なのは家族。家族ファーストなところはかなりありますね。
――じゃあ、そんな大事な家族に最近なにか家族孝行はしましたか。
最近、妹への財布の緩みがすごく激しくなりました(笑)。妹がやりたいことを見つけて、それを叶えるためにiPadがほしいと言ったんですよ。それで、僕が全部出すよと。そしたら、母親が割り勘にしようと言ったので、最終的には僕がちょっと多めに出すというところで落ち着いたんですけど。このお仕事をさせて頂くにあたって常にすごくサポートをしてもらっている自覚があるので、その分、家族に恩を返したいという気持ちは強いです。
――じゃあ、最後の質問です。ドラマの中で朝食風景が描かれていましたが、細田さんは朝は米派ですか? パン派ですか?
僕、食べないです(笑)。昔からパンもご飯も食べなくて…。
――え! みんなでご飯は一緒に食べるという細田家の掟はどこに…?
朝ご飯だけは例外でしたね。細田家がわりと寝てたい家族なんですよ。家を出る時間も違うので…。
――じゃあ、細田家の朝は自由なんですね(笑)。
はい、自由です(笑)。
撮影/友野雄、取材・文/横川良明
「ねこ物件」(全10話)
4月よりテレビ神奈川、TOKYO MX、BS11ほかにて順次放送中
■スタッフ&キャスト:
監督:綾部真弥、田口桂/脚本:綾部真弥/企画:永森裕二
出演:古川雄輝 細田佳央太 長井短 上村海成 本田剛文 松大航也 竜雷太
公式サイト:https://neko-bukken.com
(C)2022「ねこ物件」製作委員会
作品ストーリー
幼い頃に両親を事故で亡くした二星優斗(古川雄輝)は、祖父・幸三(竜雷太)と2人暮らし。
現在は病床の幸三と、2匹の猫・クロとチャーの世話をしている。ある日突然、
祖父が他界してしまったことから、30歳の今まで働いた経験がない優斗は、猫との生活を守る為、
そして生きていく為に、収入を得ないといけない状況に。幸三から不動産の管理を任されているという
四つ葉不動産の広瀬有美(長井短)が訪ねてきて、収入がないなら家を改築して猫と暮らす
シェアハウスにしてみてはと提案される。他人と暮らしたことがなく、猫も気に入るか分からず
不安な優斗は、広瀬と共に入居希望者の面接をすることに。しかし、優斗が次々と面接で入居希望者を落とすなか、
新たな入居希望者、弁護士志望の立花修(細田佳央太)が現れた。立花の入居は叶うのか?
クロとチャーは招き猫になるのか?それとも…。
~第2話あらすじ 「猫は、人と違って素直である」
二星優斗(古川雄輝)は30歳。幼い頃に両親を事故で亡くし、祖父・幸三(竜雷太)と2匹の猫、
クロとチャーで暮らしていたが、幸三が突然他界してしまう。最愛の祖父を失い、残された猫と一軒家を守る為に
四つ葉不動産の広瀬有美(長井短)の助言に従い、家を改築して猫と暮らすシェアハウスをオープンすることに。
しかし、猫が気に入らない人は入居させない猫審査と男性限定にしたことで、なかなか入居者が決まらないなか、
現れたのが弁護士志望の立花修(細田佳央太)、25歳だった。
これまでに優斗が入居希望者を落とした訳は「シェアハウスと言えど同じ家に住む人は家族であり、
家族になる人に妥協は出来ないことだった。修との面接は和やかに見えたが、猫たちが修に近づくも素っ気なく、
離れてしまう。面接に同席していた四つ葉不動産の有美は、また不合格かと落胆するが、優斗の出した答えは
意外にも合格だった。晴れて一人入居者が決まったが、早くも優斗と修の間に不協和音が走る。
果たして、優斗と修は家族になれるのか!?
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