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「僕たちの存在で、元気や勇気を与えていきたい」BUDDiiSが見せた新たなステージ 初の横浜武道館ライブレポート

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「BUDDiiS vol.02 -VOYAGiiE-」5月29日 神奈川・横浜武道館

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5月29日、10人組ダンス&ボーカルグループBUDDiiSがワンマンライブ「BUDDiiS vol.02 -VOYAGiiE-」を横浜武道館にて開催した。
男性アーティストとしては初めて横浜武道館のステージに立つことになったBUDDiiS。会場を埋め尽くしたバディ(BUDDiiSファンの総称)との特別な時間となったライブの模様をレポートする。

会場には大きな3つのスクリーン。そこには航海をイメージするかのように、BUDDiiSの名が刻まれた黄色のフラッグがはためいている。
ステージも船の甲板をイメージしたようなつくりだ。会場は”出港”を待ちわびるかのようにソワソワとした空気があふれている。

定刻になると船が錨をあげているアニメーションが映し出され、何度か汽笛の音が響く。ステージに10のシルエットが現れると、客席からは小さく声が漏れた。2列に並ぶメンバーが敬礼のようなポーズをとり、その間をFUMINORIが通り、ステージ中央に。
出港を派手に祝うのはKEVIN制作の新曲『YO HO』。ごきげんなナンバー、ステージで歌い、踊るメンバーはまるで甲板でワクワクに心を踊らされているようにも見える。客席もカラフルなペンライトを振り、彩りを添える。
2曲目はMORRIEの透明感ある声が響く『ALIEN BOY』。サビでは会場のバディも一緒に体を動かし、一体感を楽しむ。ゆったりと音の波に体を任せたあとは、スピード感ある『To The Top』で踊り、跳ねる。SHOWの声も力強く響き、楽曲に更なる厚みを持たせる。

3曲を終えるとFUMINORIが「横浜武道館にBUDDiiSがやってきました!」と言い、メンバーがそれぞれ挨拶。会場、そして生配信を視聴しているバディに手を振る。今回は視聴しているバディのコメントがリアルタイムでスクリーンに映し出され、より臨場感があったのが印象的だ。

話題はまず、オープニングを飾った新曲『YO HO』について。
制作を担当したKEVINは「(制作に)本当に時間なかった!」と言ったが、「今回のコンセプトは海賊。2日で書きあげました」と明かした。
メンバーに曲を送った際には、SHOOTから連絡がすぐに来たことが嬉しかったそう。SHOOTも「絶対にライブで盛り上がるもん」と曲のファーストインプレッションについてコメントした。

メンバーの想いを乗せた最高の航海

今回の開催地となった横浜にゆかりがあるのはKEVIN、YUMA、HARUKI。
FUMINORIが地元でのライブ開催についての感想を尋ねるとYUMAは「ライブのために(コメントを)考えようと思っていたのに考えてない」と言ってファンを和ませた。HARUKIは「バディのみんなが地元にきてくれた嬉しさでいっぱいです。横浜は楽しいスポットがいっぱいあるので楽しんで帰ってください」と言ったあと、「僕のオススメスポットは釣りです!」としっかり自身が好きな釣りについてもアピール。
KEVINはYUMAと一緒に関内あたりを散歩するのだそう。「まさか横浜でライブできるとは思いませんでした」とKEVINに、YUMAも頷き「いつも散歩しているところにね」と微笑んだ。

「メンバーのいろんな想いを乗せて最高の航海にしていけたらいいな、と」というFUMINORIの言葉に続き、新曲『BEAST2』を披露。ステージを鋭く彩るライティングの中、これまでにないハードなサウンドを披露した。パワフルなボーカルだけではなく、10人という人数も最大限に活かしたフォーメーションでクールに魅せる。
続いてポップなラブソング『Dream Love』、打って変わって、R&Bの『ON & ON』。前回の中野サンプラザ公演では7人編成で披露したが今回は10人でより世界観を強固なものにしていく。

そして青と白のライティングがステージを彩る中、KEVIN制作の楽曲『ENCHANT』。ゴキゲンなメロディが響き渡り、SHOOTが唇に人差し指をあてる仕草がスクリーンに抜かれ、バディの心をわしづかみにする。
先ほどまでの大人の雰囲気とは異なるが、これがBUDDiiSの振り幅。キュートもクールも魅せていく。メンバーそれぞれの個性も広がり方が無限大。最年長のFUMINORIがとびきりかわいい仕草を見せたと思ったら、最年少のFUMIYAがドキリとするような大人っぽい表情を魅せるから、誰からも目が離せない。観ている側の目が足りない。

トロッコという舟でステージから客席の海へ

『JEALOUS』では客席に向かってクラップを促され、「踊っていこうぜ!」の言葉に会場はダンスブロアへと変貌する。全員で飛び跳ね、「楽しい」を共有する。画面には満席の横浜武道館が映し出され、圧巻の光景だ。

ライブも後半に差し掛かったところでにわかに会場がざわつく。FUMINORIは「横浜武道館楽しんでいますか? 僕たちBUDDiiSとみんなで最高の、最高の航海にしていきたいと思っています」と言ったあと、バディに向かってペンライトを水色にするように促す。
「みんなが会いに来てくれたように、僕たちもみんなに会いにいきたいと思います。最高の出港にしましょう!」と言い、メンバーはそれぞれトロッコ、いや、舟に乗り、ステージから海へと漕ぎ出し『Under The Sea』を届ける。

水色のペンライトが光る中を進むトロッコはまさに航海しているよう。
バディも一緒になって体を動かし、会場の一体感がグンと高まっていくのがわかる。
続くWAZZ UPのカバー曲で『ALRIGHT』では全力のクラップとジャンプで会場全体を揺らしていく。

広い会場にも関わらず、一体感がすさまじい。会場にいる誰ひとりとして置いていかない、一緒に航海を楽しもう、という意気込みが感じられる。
そして「次はこの曲で気持ちよく揺れていきましょう」と『R4U』を。サビ部分を一緒に踊り、その繋がりを確認し合っているようにも見える。
BUDDiiSのサプライズ的な会場の“航海”のあとも興奮はさめやらない。始まったのは超ときめき宣伝部『すきっ! ~超ver~』のカバー。イントロが始まった段階で客席の温度が上がったのが分かる。BUDDiiSメンバーのかわいさフルスロットルな振り付け、仕草、表情はもうずるさしかない。客席も一緒になって振り付けをし、ハッピーな空気で満ち溢れていく。

9曲を駆け抜けたあとのMCでは「話すことが多いです!」とFUMINORI。「『すきっ!』の話からしましょうか。みなさんびっくりしましたよね?」と問いかけると、客席も拍手で応える。KEVINは「最高! まじね、リハから楽しかった」と笑顔を弾けさせた。
初のトロッコでの演出にも充実の表情。FUMINORIが「全部神席」と言えば、FUMIYAも「めっちゃ近かった!」と頷く。

ここで、ライブでは変化を見せることが多い、メンバーの髪型の話について。
バッサリと髪を切ったYUMAにメンバーが「カッコイイ」と褒める中、SEIYAが思わず、「俺、おれ!」と声をあげる。この日、真っ青な髪色となっていたSEIYA。「染めたばっかりだから」ということで、カラーが落ちてきているのか汗が青いというハプニングでメンバーやファンを驚かせた。

BUDDiiSの存在で、元気や勇気を与えていきたい

そして、ライブはラストスパートへ。
『HOT CHEESE』で疲れ知らずなハイテンションでさらにあげていき、SHOWやTAKUYAも明るい歌声を響かせた。『Beautiful』では、サビ前に会場も一緒になってクラップを響かせる。最後まで「一緒に」楽しむことを忘れない。FUMINORIの「この曲でひとつになっていきましょう」という言葉と共に本編を締めくくったのは『Brighter』。メンバーとバディが一緒に大きく手を振る。そのたびにカラフルなペンライトの波が揺れる。
最後は「甲板」の最上段に一列に並び挨拶。「またすぐ会いましょう!」「アンコールがあるっていう意味だね」と余韻を残しつつ、ステージを去った。

そんな言葉通り、会場の手拍子に招かれたメンバーが「すぐ」にステージへ再登場。Tシャツ姿のメンバーがアンコールで披露したのは『oz』。歌詞にはメンバーの名前をもじってちりばめられており、先日グループを卒業したKANATAの部分をYUMAが歌うと会場からは小さな歓声が上がった。
歌い終えたあと、メンバー自身が「エモい!」と口々に言ったが、確かに「エモい」の言葉が似合いすぎる。名残惜しい、もう少し一緒にいたいという気持ちをかきたてるような、アンコールにはぴったりな楽曲かもしれない。

『oz』のあとのMCでは、「今回は初の10人でワンマンライブということでみなさんにとっても、僕たちにとっても大切なライブになってるんじゃないかな、と思いますし、すごく楽しくやらせてもらっているな、と思います。みなさん、いつもそばに寄り添ってくれてありがとうございます」とFUMINORIが改めて感謝の気持ちを伝えた。
そして「僕たちBUDDiiSの存在で、元気や勇気を与えていきたいし、いろんなエンターテイメントを通してこれからもみなさんに伝えていくので引き続きよろしくお願いします!」と決意を語った。

ライブを締めくくったのは『CLICK ME』。FUMINORIの言葉で会場はグループカラーの黄色に染まる。更に銀テープが舞い、ラストを彩った。

8月28日の札幌を皮切りに、全国Zeppツアーの開催も決定しているBUDDiiS。
彼らの旅はまだ始まったばかり。また新たな場所で、どんな景色をファンと共に作り上げていくのだろうか。

取材・文:ふくだりょうこ 撮影:笹森健一 / 小坂茂雄

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