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高岡早紀×溝端淳平がスリリングな二人芝居に挑む 『毛皮のヴィーナス』シアタートラムで上演

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二人芝居『毛皮のヴィーナス』ポスター

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世田谷パブリックシアター主催の二人芝居『毛皮のヴィーナス』が、8月20日から9月4日にかけて東京・シアタートラムで上演されることが決定した。

『毛皮のヴィーナス』は「トラム、二人芝居」と称し、新進の演出家を起用し、実力派キャストによる二人芝居を上演する企画のうちの一作。“マゾヒズム”の語源にもなったオーストリアの小説家L・ザッヘル=マゾッホの小説から着想を得て、米劇作家デヴィッド・アイヴズが舞台用に戯曲を執筆し、2010年にオフ・ブロードウェイで初演。その後ブロードウェイでも上演され、2013年にはロマン・ポランスキー監督により映画化もされた。オーディションを受けに来た女優と演出家、さらに戯曲の登場人物も交錯するという二重構造を駆使しつつ、人間が持つ根源的な性的欲望をスリリングに描き出していく、ライブ感あふれる舞台となっている。

女優ヴァンダ役を演じるのは、世田谷パブリックシアター主催公演には3年連続の出演となる高岡早紀。ヴァンダに翻弄されながらも惹かれていく演出家・トーマス役は、シアタートラム公演では繊細な演技が好評を博した2017年の『管理人』以来の登場となる溝端淳平が演じる。この二人は舞台では3回目となる共演で、互いに信頼を寄せ合う「同志」のような間柄だ。

演出を手がけるのは、上村聡史らのもとで演出助手として研鑽を積んだ後、2016年に文学座アトリエの会『かどで/舵』の『舵』で初演出を果たした文学座所属の五戸真理枝。本作で世田谷パブリックシアター主催公演の演出デビューを飾る。

チケットは6月19日より発売中。

■五戸真理枝 コメント
『毛皮のヴィーナス』という作品は初めに映画版で知りました。二人の会話の濃厚さ、コミュニケーションの深さ、駆け引きの激しさに魅了されて、戯曲を取り寄せてみました。戯曲で読むと、オーディションをしている現代と、劇中劇の1870年と、さらに愛と美の女神アフロディーテがいたギリシャ神話の時代までがつながっている感覚――時代を超えてずっと続いてきた男女の駆け引きを見ているような、途方もなく遠い奥行きを感じました。そしてそれが、レンタルスタジオという殺風景な場所で繰り広げられていることに、想像力の飛躍がダイナミックな作品だと思い、いつか演出してみたいと憧れていました。

高岡早紀さん、溝端淳平さんは、お二人とも以前に演出助手としてご一緒させていただいたことがあります。高岡さんは姉御肌でみんなをリードしていくような強さがあって、その上細やかな方で、人格的にも尊敬しています。役を演じた時に発散される色気ともいうべき印象を強く舞台上に残す方だと思います。ヴァンダという役は、時間という概念を超越した存在、時代を経ても変わらない、女性性そのものを感じさせる存在として描きたいと思っています。高岡さんと一緒にシアタートラム版のヴァンダ像を探し、作り上げていくのがとても楽しみです。溝端さんは以前、森新太郎さん演出の『管理人』(17年、シアタートラム、演出:森新太郎)で演出助手としてご一緒しました。その時、溝端さんの演劇に対する姿勢の真摯さ、ストレートさに驚かされました。「こんなに真面目な人がいるんだ。ルックスだけでも存在感が十分なのに、こんなに一生懸命に稽古されるんだ」 と。今回演じていただくトーマスは、演劇に対する熱意と野心が非常に強い男なのですが、溝端さんのエネルギーはトーマスと重なるところがあるんじゃないかなと思います。溝端さんの頼もしさを最大限に活かしたトーマスにしたいと思っています。

劇中劇で演じられる『毛皮のヴィーナス』は、男女の惹かれ合う力、その中でも特にマゾヒズムについて描かれています。特殊性のある性的な欲求について、分析していく大人っぽい芝居です。また、お芝居を立ち上げていく二人を見ているうちに、演劇で人間を描くことの功罪、虚構によって観客を酔わせようと企むことの功罪について考えさせられたり、それをやめられない欲望に気づかされたりもします。一度ハマると抜けられない演劇の魅力がストレートに描かれた演劇です。恋愛感情や性的欲求について、細かく分析、分解して、演劇的に再表現することで、気楽に観ていただける大人の芝居をつくりあげたいと思います。ぜひ劇場でお楽しみください。

■高岡早紀 コメント
私の演じるヴァンダという役は振り幅がすごく大きく、女優としても女性としても深いところがいっぱいあって、その未知の部分を探っていくことが今の私の楽しみです。五戸さんは私がどんなに大胆な発想をして飛び出していっても、ちゃんと受け止めてくれると期待していますので、稽古場ではいい意味で好きに暴れたいと思っています。溝端さんとは今回で3回目の舞台共演になりますが、年下とは思えないほどしっかりしていて頼りになるし、何でも気兼ねなく話し合える間柄なので、彼なら安心してちょっと寄りかかってもいいかなと思っています(笑)。

この作品は、オーディションでセリフのやりとりをしているうちに、芝居の中の世界と現実の世界が重なりあったり、女優と演出家ではなく女性と男性になっていくような構造がすごく面白い作品で、お客様もオーディションをのぞき見しているような、濃密で息つく暇もないスリリングな時間を体験できると思います。どうぞ楽しみに観にいらしてください。

■溝端淳平 コメント
トーマスは、人や世の中や自分に対しても不満を抱えているようである種いろんなものへの復讐心みたいなものがある役なんじゃないかなと思っています。とても演じ甲斐を感じています。知的で柔らかく包み込んでくれるような印象の五戸さんがこの、ある意味激しく刺激的な作品を選ばれたということは、違う一面を見られるのではと思いますし、全力でくらいついて作品を創り上げていけるよう頑張りたいです。高岡さんはとても頼りがいがあり何でも相談できる先輩なので、今回も胸を借りるつもりで精いっぱい向き合っていきたいです。

この作品は、どちらかが空間を支配したかと思うといつの間にか支配されて、というどんでん返しが続くスリリングな作品です。また、ジェンダーについても描かれていて今の世の中を改めて考えるきっかけにもなるのではないかと思います。テーマの一つであるマゾヒズムを直接的、身体的に表現するというよりは精神的な部分に踏み込んでいくところが、逆に深みがあって妖艶でもありますので、ぜひ劇場で体感していただきたいと思います。

<公演情報>
二人芝居『毛皮のヴィーナス』

8月20日(土)~9月4日(日) 東京・シアタートラム
※一部貸切公演あり
作:デヴィッド・アイヴズ
翻訳:徐賀世子
演出:五戸真理枝
出演:高岡早紀 / 溝端淳平

【終演後ポストトーク登壇予定者】
■8月23日(火) 19:00
五戸真理枝 / 白井晃(世田谷パブリックシアター芸術監督)
■8月30日(火) 14:00
五戸真理枝 / 高岡早紀 / 溝端淳平
※開催回のチケットをお持ちの方がご参加いただけます。

【チケット料金】
一般:全席指定7,000円
※ほか高校生以下、U24などの各種割引、託児サービス、車椅子スペースあり
購入リンク:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2209743

【お問い合わせ】
世田谷パブリックシアターチケットセンター
TEL:03-5432-1515
https://setagaya-pt.jp/

関連リンク

公式サイト:
https://setagaya-pt.jp/performances/202208venusinfur.html

世田谷パブリックシアター公式Twitter:
https://twitter.com/SetagayaTheatre

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