Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > アルバス役・藤田悠&福山康平 舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』Wキャストインタビュー第1弾

アルバス役・藤田悠&福山康平 舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』Wキャストインタビュー第1弾

ステージ

インタビュー

ぴあ

左から)藤田悠、福山康平 撮影:源賀津己

続きを読む

フォトギャラリー(5件)

すべて見る

ACTシアターを中心とする東京・赤坂の一角が「ハリー・ポッター」の世界になる。小説で、映画で描かれた世界そのままに、舞台で描かれるのはハリーたちが大人になり、結婚し、子どもたちがかつての彼らのような年ごろになった時期の話。果たして、ポッター親子を待ち受けるものは!? そんなワクワクする物語を、ハリー役の藤原竜也、石丸幹二、向井理をはじめとするキャスト陣が舞台上で描き出す。そして、ハリーの息子であり物語の中心となるアルバスを演じるのは、藤田悠と福山康平。ふたりが感じるアルバス、そして共演するキャストの姿は……?

アルバス・ポッターを演じていて感じること

――おふたりは、アルバス・ポッターをどういう人物だととらえていますか?

藤田 アルバスは常に劣等感を抱えていて、負のオーラをまとっているような感覚があります。それでも自分のことを認めてほしいと思っているけど、その表現の仕方がストレートで、怒りや悲しみを父親のハリーにぶつけてしまうんです。自分の人生は不公平だと感じ、何とかそれを変えたくて、基本的にずっと苦しんでいるじゃないかっていう印象がありますね。

福山 父親のハリーと比較されてしまうので、劣等感を抱えているんです。学校ではいじめられているし、すごく苦しい境遇です。でも、やっぱりハリーの息子らしいというか、内に強いエネルギーを秘めている子だと思っていて。苦しんで、もがいて、何とか今の状況を打破しようとしている愛すべきキャラクターだと思います。

――お互いの演じるアルバスを見ていて、素敵だなと感じるのはどのようなところでしょうか。

福山 藤田くんのアルバスは僕のアルバスよりも自由というか、怒りや悲しみ、「僕を認めてよ!」っていう欲求といった、その時の感情が「スコーン‼」ってストレートに出てくるんですよ。僕はついストップをかけてしまいがちなので、その突き抜け感はすごく良いなって思います。

藤田 福山君は動きがシンプルで、大きな舞台の上でもとてもわかりやすいんです。見ていて、すごく参考になります。あと、ハリーがある意味“毒親”みたいな面を出す場面があって、そこはハリー役のお三方によって表れ方が全然違うんです。特に竜也さんと演じていた時の福ちゃんのおびえ方が自分にはない表現で、「すごく良いな」って感じました。

藤原竜也・石丸幹二・向井理、三者三様のハリーと対峙して

――ハリーのお三方は持ち味が全然違いますよね。稽古でご一緒されていて、印象に残っていることは?

藤田 藤原竜也さんは常に人の5倍くらいのテンションで、最初のセリフからド迫力なんですよ。ずっとそのまま、稽古中にテンションが下がることはない。本当にすごいです。

福山 僕は竜也さんと組んで稽古することが多くて。竜也さんは毎回とんでもない熱量でいろいろなチャレンジをして、まったく違うアプローチを試しています。僕のアルバスもそれに引っ張られて、役としてできることの可能性を広げてもらっている実感があります。すごく嬉しいですね。

藤田 逆に向井理さんは日常会話のような空気感で、結構淡々としています。でも、お母さん(ジニー・ポッター)のことを話す場面の稽古をした時に、すごく柔らかくなって。「理パパ、お母さんが大好きなんだな」って伝わってきて、「うわっ、良いな!」って思いました。

福山 藤田くんも言ってましたけど、理さんは淡々と、ひたひたと息子に問いかけてくる感じ。親の怖さを感じるけど、でもそのなかにちゃんと親としての愛情があるんだなってわかる瞬間がある。素敵です。

藤田 石丸幹二パパは、普段からとても優しくて校長先生みたいです。

福山 僕ら若手の楽屋に来てくれたりしてね。この前、久しぶりに幹二さんと稽古したら、当たり前だけど同じシーンでも竜也さんと何から何まで違う。だから幹二さんと組む時はまたゼロから創らないとダメだなって思いました。あと、幹二さんのハリーは優しいです。でもその分、何か厳しいことを言われた時により刺さってくる感じがある。そういうところに幹二さんらしさを感じます。

藤田 幹二さんはひとつひとつの言葉を本当に丁寧に投げてくださるので、その分胸に伝わってくる感覚があります。皆さんそれぞれにハリーの良さがあって、それをちゃんとキャッチしたいです。

福山 お芝居を受けていて面白いです。しかも3人が違う役じゃなくて、同じ役で僕たちは対峙することができるんだから。本当に贅沢だなって思う。

東京バージョンの「ハリー・ポッター」を創ろう

――ほかの共演者の方たちについても、印象に残っていることを教えてください。

福山 みんな個性が強いですね。特にアンサンブルは同世代なので、みんな仲が良いんです。たまに稽古後に一緒に帰ったり、遊びに行ったりすることもあります。それに皆さんのお芝居が本当に魅力的。マクゴナガル校長の榊原郁恵さん、高橋ひとみさんも、とてもチャーミングで。

今回のキャスト、全員でいろいろなことをやっていて、とんでもなく身体を使っています。特に場面転換は、「ハリー・ポッター」の世界観に沿って練りに練られていて、美しいんです。場面転換を観るために劇場に行くっていうのもアリぐらいのクオリティ。この舞台は海外で既に上演されているし、パッケージ通りやろうと思えばできるけど、そうはしないスタッフさんたちが本当にすごいと思います。衣裳や照明の電球ひとつにしても、全部こだわり抜いて作っています。もちろん、僕が今まで関わってきた作品もキャスト・スタッフがこだわって創ったものですけど、今回はより新鮮に映るくらい細やかなんです。

藤田 海外チームも国籍の違う方々がいろいろな所から集まって、「日本の人たちと東京バージョンを創ろう」っていう目標で進めていて。

福山 お互いの違いを尊重し合っていこうっていう姿勢がかっこいいよね。それに、例えば「ウォームアップ」という名目の筋肉トレーニングを担当しているトレーナーさんは、休みの日にも僕らのために稽古のメニュー、アップのメニューを考えて、僕らの疲労具合に合わせて日々調整してくれたりして。

藤田 制作チームの愛を感じます。

――素敵なカンパニーだということが伝わってきます。そんなカンパニーが届ける舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の中で、アルバスの見どころを教えてください。公演に向けての意気込みもお願いします!

藤田 アルバスの見どころはいろいろ考えながら創っていくことになると思いますが、なるべくその場で起きた事象に対して素直に反応して、1回1回の公演を生きていくことを目標にしたいと思います。劇場に来てくださった方に、そういうアルバスを見ていただけたら嬉しいです。

福山 誰もが知っているハリー・ポッターの息子って、どんな人なんだろう。僕たちはまずそういう見られ方から始まると思います。第1幕の頭から最後まで、アルバスがどんな風に心を動かし、そして成長していくのか。あのハリーと、どう親子として戦っていくのか。そういう葛藤や、スコーピウスとの冒険を通して、これまでファンの皆さんがハリーを見てきたような目線で、アルバスたちのことも見てもらえたらと思います。

取材・文:金井まゆみ 撮影:源賀津己

ヘアーメイク=森本愛梨(藤田悠)、松村南奈(福山康平)
スタイリスト=西脇智代 (藤田悠・福山康平)
衣装(藤田悠)パンツ(AS STANDARD × BIG JOHN)¥8,800税込・Tシャツ(AIVER)¥6,050税込、シャツ(LIBERE)¥22,000税込 (福山康平)セットアップ(Et baas)¥20,900税込

問い合わせ
AS STANDARD × BIG JOHN:ADONUST MUSEUM(渋谷区鶯谷町4-1-B1F TEL:03-5428-2458)
AIVER / LIBERE / Et baas:Sian PR TEL:03-6662-5525(渋谷区渋谷2-2-3ルカビルⅡ2F~4F)

<公演情報>
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』

会場:TBS赤坂ACTシアター
7月7日(木) までプレビュー公演上演中
本公演:2022年7月8日(金) 開幕

チケット情報はこちら:
https://t.pia.jp/pia/events/harrypotter-stage/

フォトギャラリー(5件)

すべて見る