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宇都宮美術館が開館25周年を記念し「時間」をテーマにコレクション展を開催 現代作家3名による新作展示も

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大巻伸嗣《Echoes-Infinity 2018》「深みへ‐日本の美意識を求めて‐」展 (ロスチャイルド館/パリ)での展示風景、2018年

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2021年8月から改修工事のために休館していた宇都宮美術館が、9月25日(日)より、約1年ぶりに展覧会活動を再開する。改修後の初の展覧会『これらの時間についての夢』は、開館25周年を記念して、1997年の開館時から現在までに収蔵された名品を「時間」というテーマで多角的に紹介するもの。全館を使った、大規模なコレクション展となる。

宇都宮美術館は、20世紀以降の美術・デサイン作品を中心に約6,800点を収蔵し、例年3回のコレクション展を様々な切り口で開催してきた。今回は、同館の25年の企画展ポスターをまとめた年譜を導入部とし、記念すべき第1回コレクション展の再現展示で誕生時を振り返る。

続く展示もまた、コレクションの特徴をよく伝えるものだ。時間という目に見えないものに色と形を与えてデザインした時計やカレンダーの作品群は、デザインを収集の軸のひとつとしているこの館ならではのもの。また自然との調和を重視する館らしく、充実した風景画コレクションが一堂に会する。また館を代表する作家マルク・シャガールの生涯を特集する展示も楽しみだ。

時間というテーマを設定したことで、これまでにない組み合わせの作品群と出合えるのも魅力だ。たとえば、世界が戦争の恐怖に包まれた両世界大戦間の25年間に制作された日本とドイツの作品を並べて見ることで、新たな気づきが生まれることだろう。

コレクションから約200点を精選して展示する同展のもうひとつの呼び物は、大巻伸嗣、髙橋銑、力石咲という現役アーティスト3名が、同展のための新作を発表することだ。

外光が差し込む吹き抜け空間でインスタレーションを展開する大巻、同館での下見から着想した映像、写真、彫刻を出品する髙橋、色鮮やかな毛糸でオブジェや建物を編み包む従来を発展させ、糸をほどく様子も見せる新作を構想している力石。三者が三様に、宇都宮美術館の歴史に新たな視点をもたらしてくれるに違いない。

力石咲《ニット・インベーダー in 常陸多賀》2016年 撮影:木奥恵三 ©︎KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭
髙橋銑《Cast and Rot No.25》2022年 Photo by Ichiro Mishima, Courtesy of LEESAYA
ペーター・ベーレンス《電気時計「シンクロン」》1907~08年
高橋由一《中洲月夜の図》1878年
清水登之《丘に憩う》1933年

【開催概要】
開館25周年記念 全館コレクション展『これらの時間についての夢』
会期:2022年9月25日(日)~ 2023年1月15日(日)
会場:宇都宮美術館
時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(10月10日、1月9日は開館)、10月11日(火)、11月4日(金)、11月14日(月]~ 18日(金)、12月29日(木)~1月3日(火)、1月10日(火)
料金:一般1,000円、大高800円、中小600円
公式サイト:http://u-moa.jp/index.html

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