Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 『誕生50周年記念 ベルサイユのばら展ーベルばらは永遠にー』華麗に開幕! 美しくも激しい“ベルばら”の歴史と世界観を堪能

『誕生50周年記念 ベルサイユのばら展ーベルばらは永遠にー』華麗に開幕! 美しくも激しい“ベルばら”の歴史と世界観を堪能

アート

ニュース

ぴあ

©池田理代子プロダクション

続きを読む

フォトギャラリー(16件)

すべて見る

連載開始から50年を迎え、今もなお多くのファンを魅了する池田理代子の『ベルサイユのばら』。少女マンガ誌「週刊マーガレット」(現「マーガレット」)に掲載された当時の原画や美しいカラーイラストの他、宝塚歌劇やテレビアニメなど、多岐にわたる展開の数々を紹介する『誕生50周年記念 ベルサイユのばら展ーベルばらは永遠にー』が、東京シティビューにて開催中だ(11月20日まで)。美しくも激しい“ベルばら”の歴史と世界観を存分に堪能したい。

©池田理代子プロダクション

ベルサイユ宮殿をイメージした優雅な回廊が広がるエントランスに足を踏み入れれば、そこは華麗なる“ベルばら”ワールド。窓面には、登場人物たちが宮殿に飾られた肖像画のように展示されており、ファン垂涎のフォトスポットになっている。昼と夜で異なる表情を見せるのは、海抜250メートルを誇る東京シティビューならではの光景だ。主要キャラクターやメモリアル年表が紹介されるここ、エントランスは「ベルサイユのばら」誕生の瞬間が刻まれた、いわば壮大な物語の“序章”ともいうべきエリア。いやがうえにも、期待が高まる。

©池田理代子プロダクション

第1章を飾るのは、連載当時の原画約180点を物語に沿って展示する「ベルサイユのばら」。本作は2000ページにも及ぶ大河ロマンだが、同展ではマリー・アントワネットとオスカルの二人に焦点を当て、カラーイラストや当時としては珍しい2色、4色の貴重な原画なども展示されている。物語の魅力はもちろん、躍動感あふれる力強い線や、読者の心に残る名台詞の数々が、色あせぬ感動を呼び覚ます。本編では描かれなかった秘話や真実を明らかにし、40年ぶりの新刊として話題になった『ベルサイユのばら エピソード編』の原画も公開されている。

©池田理代子プロダクション
©池田理代子プロダクション

第1章で見逃せないのは、オスカルが生涯でただ一度だけ身にまとったドレスの再現。このドレスは2007年12月から2009年1月まで全国を巡回した『ベルサイユのばら35周年記念展』のために、文化服装学院オートクチュール科の学生14名によって、約7カ月を費やして制作されたもの。池田氏はドレスが白色である理由について、当時の学生たちに「フェルゼンへの思いを断ち切ろうとするオスカルにウェディングドレスを着せるつもりで描いた」と説明したという。

©池田理代子プロダクション 制作:文化服装学院オートクチュール科学生 企画制作:メイプル

第2章は、「宝塚歌劇『ベルサイユのばら』」。1974年8月に兵庫県・宝塚大劇場で初上演された後、11月には東京公演が幕開き、空前のブームを巻き起こした、宝塚歌劇を代表する作品だ。

©宝塚歌劇団

同展では、オスカルとアンドレが愛を誓いあう名場面「今宵一夜」の舞台となる「オスカルの部屋」を再現し、オスカルとマリー・アントワネットが身に着けた舞台衣装や小道具も展示し、宝塚ファン、原作ファンがともに楽しめるエリアになっている。加えて、公演ポスターや衣装のデザイン画などの資料も展示されており、当時の思い出がよみがえるとともに、若いファンには新たな発見もあるはずだ。

©宝塚歌劇団
©宝塚歌劇団

1973年12月の連載終了後も衰えることを知らなかった「ベルばら」旋風。その人気がより幅広い層に浸透するきっかけとなったのが、1979年当時の日本アニメ業界が誇る豪華スタッフが結集したテレビアニメ版だ。第3章では、アニメ版の貴重なセル画展示をはじめ、長浜忠夫と出﨑統という二大巨頭の演出手法を紹介し、アニメ版ならではの見どころを解説。舞台劇を基本とした演出の長浜、対照的に力強い男性的な線が特徴で、“止め絵”と呼ばれる手法も印象的な出﨑。両者の個性がぶつかり合いによって、独自の進化を遂げた「ベルばら」のオリジナリティあふれる世界に触れることができる。

©池田理代子プロダクション・TMS
©池田理代子プロダクション・TMS

限定グッズやコラボメニューも見逃せない!

連載開始から50年。親から子へ、そして孫へと世代を超えて愛される「ベルばら」は同時に、世界各国で翻訳・出版され、海を越えたファン層を広げている。最終章となる第4章「『ベルサイユのばら』は永遠に」では、2005年に朝日新聞土曜別刷り「be」で連載された池田理代子氏本人によるコメディタッチの4コマ漫画『ベルばらKids』、海外各国で翻訳・出版された書籍、懐かしのお宝グッズや企業とのコラボレーション事例など、絶えず話題を提供してきた「ベルばら」をめぐるモノやコトを紹介。その中には、2017年、最新刊の刊行を記念し、大相撲初場所で掲出された懸賞旗といった変わり種も。

©池田理代子プロダクション/集英社 デザイン:It design

また、先日、情報解禁され、大きな話題を集めた「ベルサイユのばら」の劇場アニメ化に関しても、「激しく、美しく、生きた―」というキャッチコピーとともにオスカルとマリー・アントワネットが描かれたティザービジュアルに加えて、アニメのキャラクター設定画と背景設定画の一部がいち早く展示されており、ファンは見逃せない。

©池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会
©池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会

特設ショップでは、メインビジュアルをモチーフにした限定グッズや、人気ショップとのコラボ商品などがずらりと並び、思わず手に取らずにはいられないはず。「愛と感謝の50周年 ベルサイユのばらアニバーサリーブック」(集英社)も販売中だ。また、会場に隣接するカフェ&レストラン「THE SUN & THE MOON」では、ここでしか味わえないオリジナルのコラボレーションメニューも登場。華やかな展覧会の“エピローグ”を甘く芳醇な味わいとともに締めくくることができる。

限定グッズ&コラボ商品がずらり
奥:オスカルパフェ 手前:マリー・アントワネット クグロフケーキ


取材・文:撮影:内田涼



【開催情報】
『誕生50周年記念 ベルサイユのばら展ーベルばらは永遠にー』
2022年9月17日(土)~2022年11月20日(日)、東京シティビューにて開催
https://verbaraten.com/

フォトギャラリー(16件)

すべて見る