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ぴあ 総合TOP > ぴあ映画 > 『ホイットニー・ヒューストン』特集② 伝記映画で描かれるホイットニーの栄光と挫折

ホログラムコンサート、伝記映画、あの伝説の歌姫が甦る!
この冬はホイットニー・ヒューストンがアツい!

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圧倒的な歌唱力と圧巻のパフォーマンスで世界的な歌姫として愛されたホイットニー・ヒューストン。2012年に若くして亡くなってから早10年、2022年末から2023年にかけて、エンタテインメント界ではあらためて彼女に注目が集まっている。

そのひとつが、2023年1月から3月にかけて東京・名古屋・大阪の各地で開催される「ホイットニー・ヒューストン ホログラムコンサート」。最先端のホログラム技術で蘇ったホイットニーが生バンドやダンサーたちとともに歌い踊る、世界で人気を博したコンサートの待望の日本初上陸だ。

また、もうひとつが、12月23日(金)からいよいよ全国で劇場公開された映画『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』。『ボヘミアン・ラプソディ』でフレディ・マーキュリーの半生を再現した脚本家が、今度はホイットニーがいかにしてスターの座へと駆け上っていったかを描くのだから、注目を集めないはずがない。

没後10年で巻き起こるホイットニー・ヒューストンのムーブメント。乗り遅れないように!

この冬はホイットニーがアツい!
ホイットニーの栄光と挫折。半生を描く伝記映画が公開!

2012年に不慮の事故で亡くなったホイットニー・ヒューストンは、映画スター、プロデューサーとしての顔も持っていたことは有名な話。そんな彼女の伝記が映画化されるのは、至極自然なことだ。『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』が没後10年のタイミングで公開され、あらためて彼女のたどった数奇な人生に注目が集まっている。

母親は地元では有名な歌手、親戚にはディオンヌ・ワーウィックなどのヒットシンガー、ゴッドマザーはアレサ・フランクリン。おまけに母譲りの歌唱力という才能に恵まれたホイットニーは、10代から母のライブでのサポートヴォーカルなどで“歌の上手なお嬢さん”として有名だった。そこに目をつけたのは、当時アリスタ・レコードで辣腕をふるっていたクライブ・デイヴィス(映画ではスタンリー・トゥッチが演じる/上写真)。アレサ・フランクリンやパティ・スミス、アース・ウィンド&ファイアーなど、一流のアーティストを育てた名プロデューサーだ。

映画では、ホイットニーと彼が契約を交わした後、彼らがアーティストとプロデューサーを超えた友情で結ばれていたこと、そして数多く残るドラッグ問題などホイットニーに関するゴシップの裏側で起きていたことが描かれる。

中でも興味深いのは、クライブとホイットニーの楽曲制作の現場と歌唱シーンだ。脚本を担当したのは『ボヘミアン・ラプソディ』や『博士と彼女のセオリー』などで知られるアンソニー・マクカーテン。曲げようのない事実が並び小難しくなりがちな伝記映画をエンタテインメントに昇華することに長けた彼の脚本のおかげで、ホイットニーが時代の流れを読み取る天才的な選択力を持っていたことが描かれている。

たとえば、アフリカ系アーティストが白人音楽の象徴と言われたポップスを歌うことに批判が集まったとき、彼女は「世界で愛されればそれでいい」とスルー。それをバックアップしていたのがクライブその人。そのおかげで音楽ジャンルにおけるファン層に存在した人種やジェンダーの垣根まで取り払い、現在の音楽シーンが確立したことを物語る。また、歌唱シーンは、ホイットニー本人の音源を劇場用にリミックスし、コンサートなどのパフォーマンスシーンのみならず、それらよりグッとラフな歌唱で挑むレコーディングなどのシーンにもリアリティをプラス。音楽映画としても伝記映画としても、また音楽が世界そのものを変えていく社会派としても観ることができる傑作に仕上がった。

DATA

『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』
12月23日(金)より公開
https://www.sonypictures.jp/corp/press/2022-08-09

Check!

ホイットニーの映画といえばあの名曲と名シーン!
ミュージカル化やリメイク版制作も気になる『ボディガード』

ホイットニーといえばなんといってもこの作品。それが、映画でも重要なパートとして描かれている、ホイットニー最大のヒット曲を有する主演映画『ボディガード』だ。

この作品は、今もなおラブロマンスの定番として愛されているだけでなく、2012年にイギリスでミュージカル化。『オールウェイズ・ラブ・ユー』をはじめ、『アイム・エヴリ・ウーマン』『アイ・ハヴ・ナッシング』などの名曲の数々がストーリー展開を代弁するかのように歌われ、2022年には日本版も上演、好評を博した。また、『ボディガード』の公開から30周年となる2022年11月にはアメリカで劇場上映イベントが開催され、その人気は今もなお健在ということを印象づけた。

さらに、2021年には大ニュースが報じられた。なんとリメイク版が製作決定したというのだ。プロデュースを担当するのは、映画版の脚本とプロデュースを担当したローレンス・カスダン、脚本はトニー賞候補になったマシュー・ロペスが決まっており、現在はキャスティングなどが進行中だ。

ホログラムコンサート、映画『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』、さらには日本でシングルカットされた全音源とMV映像を収録した「ジャパニーズ・シングル・コレクション -グレイテスト・ヒッツ-」のリリース、そして『ボディガード』リメイクなどなど、ホイットニー・ヒューストンへの熱い眼差しは止まらない。

Text:よしひろまさみち