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結成10年Omoinotakeキャリア最大規模のツアーファイナル公演ライブレポート

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『Omoinotake ONE MAN TOUR 2022 "DECADE"』ファイナル公演より 撮影:Daikichi Motouchi

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Omoinotakeが2022年12月20日、全国ツアー『Omoinotake ONE MAN TOUR 2022 "DECADE"』のファイナル公演を東京・Spotify O-EASTで行った。島根出身の藤井怜央(Vo / Key)、福島智朗(Ba)、冨田洋之進(Ds)によって結成され、今年10周年のタイミングを迎えた彼ら。今回のツアーでは、路上ライブからはじまり、リスナーひとりひとりとコミュニケーションを結んできた軌跡、そして、ソウル、R&B、ポップスを内包した豊かで親しみやすい音楽性をダイレクトに提示してみせた。

開演前のBGMは、J Dilla、FKJなど、フロアを埋めた観客のなかには早くも体を揺らしている人もいて、この時間をゆったりと楽しんでいる。海外アーティストのライブの雰囲気に近いな……などと思っていたら開演時間19時ちょうどに照明が落とされ、メンバーの藤井怜央、福島智朗、冨田洋之進がステージに登場。大きな拍手が巻き起こるなか、オープニングナンバー「One Day」が放たれる。コロナ禍が始まったばかりの2020年5月に配信されたこの曲は、<再会を誓い合いたいtonight 繋ぐその先で>というラインが胸に響くポップチューン。音楽を介して繋がれることの喜びが真っ直ぐに伝わり、会場はいきなり心地よい感動で包まれる。

さらに柳橋玲奈(Sax)、ぬましょう(Per)が加わり、「みんなで踊って、そして、歌って。最高のツアーファイナルにしましょう!」(藤井)と呼び掛けた後、"109の前で君と待ち合わせだ"からはじまる「fake me」、井の頭線の西口で待っている“君”に会いに行くドキドキを描いた「プリクエル」と、渋谷を舞台にした楽曲を続けて披露。渋谷の路上ライブからはじまったOmoinotakeがキャリア最大規模のツアーファイナルを渋谷で迎える。3人のストーリーが重なる選曲に対し、観客は心のこもったハンドクラップで応えていた。

ライブ前半のポイントは「心音」だった。映画『チェリまほ THE MOVIE』主題歌に起用されたこの曲は、大切な人と心を合わせていく過程、“二つの心で 一つの未来を選ぼう”という決意を描いたミディアムバラード。しなやかさと力強さを持ち合わせたバンドグルーヴ、美しいファルセットボイスを活かした歌声を含め、Omoinotakeの豊かな音楽性が込められたこの曲は、ライブにおいてもオーディエンスの心と体を心地よく揺さぶっていた。「この曲で出会ってくれた方もいると思います。たくさんの人の前でやれてうれしいです」(藤井)という言葉からも、「心音」に対する確かな手ごたえが伝わってきた。

「以前、この近くの居酒屋でバイトしてて。O-EASTもよく見上げてたので、ここでライブができるって、エモいですね」(福島)「結成したときも渋谷の居酒屋で飲んで。あれから10年経ったってことですね」(藤井)というトークの後は、2022年12月21日にリリースされた2nd EP『Dear DECADE,』の収録曲を披露。まずは結成当初から存在していた楽曲をブラッシュアップした「雨と喪失」。80’s的なシンセ、泣きのサックスを取り入れた“Omoinotake流のネオ・シティポップ”と称したくなるサウンドがなんとも気持ちいい。続く「この夜のロマンス」はクリスマスシーズンにぴったりのラブソング。シカゴソウル直系のビート、90年代J-POPを想起させるサビのメロディも組み合わせ方も絶妙で、このバンドのルーツや奥深い音楽性を実感することができた。

パーカッシブなビートと憂いを帯びた旋律が絡み合う「空蝉」からは、ディープな世界観を描いた楽曲を連ねていく。70年代ソウルの意匠をまといながら、“変わっていく君”との切ない関係を綴った「mei」(間奏のエレピのソロ、ラスサビ前のドラムのフィルなど、メンバー個々のプレイも光っていた)、都会のなかで、孤独と懈怠に沈んでいく心象風景を映す「東京falling」。そして、報われない恋を叙情的に歌う「モラトリアム」。力強い地声、儚くも美しいファルセットを行き来する藤井のボーカル表現も絶品。このツアーで彼はシンガーとしてのステージをさらに上げたようだ。

ライブの後半は、藤井がハンドマイクで歌った「トロイメライ」から。煌びやかでエキゾチックな音像は、まるで80年代のファンカラティーナのようだ。さらにシンセベースとバウンシーなビート、祝祭に溢れたコーラスが共鳴する「By My Side」、爽やかな解放感をたたえた「EVERBLUE」を続け、ナチュラルな高揚感を生み出した。オーディエンスのリアクションも最高。すべての音と言葉を全身で受け止め、手拍子と笑顔を返す観客もまた、この日のライブの主役だった。

本編のラストは、EP『Dear DECADE,』収録曲「カエデ」。「自分のためだけだった人生が、大切な人がどんどん増えていって、愛しい人のための人生に変わっていきます」(藤井)という言葉に導かれたこの曲は、Omoinotakeの10年の歩み、そのなかで出会った人々と関係、メンバー自身の音楽観・人生観の変化と重なっていたと思う。

アンコールでは「ストリートライブをやっていた時のマインドはずっと持っていたいと思っていて。“少しでも僕らの音楽に触れた人は、2度と離したくない”という気持ちでこれからもやっていきたいと思います」(藤井)という言葉に対し、この日、いちばん大きい拍手が送られた。「Never Let You Go」「トニカ」とアッパーチューンを連発し、フロアのテンションをさらに引き上げた後、最後は3人だけで「彼方」。自らの未来に対するポジティブな意志を打ち鳴らし、ツアーはエンディングを迎えた。

2023年の春には、東京・大阪で『Omoinotake SPECIAL LIVE 2023 “SUEHIROGARI”』が決定。大阪公演は3月21日(火・祝) なんばHatch、東京公演はバンド結成日である4月28日(金)(=しぶやの日)にZepp DiverCity(TOKYO) で行われる。通常のライブ編成にブラス隊を加えた“8”人の特別なステージはまさに必見だ。

Text=森朋之
Photo=Daikichi Motouchi

<公演情報>
『Omoinotake ONE MAN TOUR 2022 "DECADE"』

2022年12月20日(火) Spotify O-EAST

【セットリスト】
01. One Day
02. fake me
03. プリクエル
04. Ride on
05. 産声
06. 心音
07. 雨と喪失
08. この夜のロマンス
09. 空蝉
10. mei
11. 東京falling
12. モラトリアム
13. トロイメライ
14. By My Side
15. EVERBLUE
16. カエデ
17. Never Let You Go
18. トニカ
19. 彼方

<リリース情報>
Omoinotake 2nd EP『Dear DECADE,』

Now On Sale

Omoinotake『Dear DECADE,』ジャケット

●初回生産限定盤(CD+BD):3,900円(税込)
●通常盤(CD):2,500円(税込)

【CD収録内容】
1. 雨と喪失
2. 彼方
3. トロイメライ
4. プリクエル
5. この夜のロマンス
6. カエデ

【Blu-ray収録内容】※初回生産限定盤のみ
■#NoBuskNoLife Member Selection
1. 彼方
2. Temptation
3. 惑星
4. So Far So Good
5. Bitter Sweet
6. mei
7. 夏の幻
8. Ride on
9. 東京
10. Friction
11. Never Let You Go
12. 心音

【封入特典】
・メンバー直筆サイン入りスペシャルインビテーションカード(特別ツアーフォトギャラリーアクセス権付)
・会場予約特典
A賞:Omoinotake ONE MAN TOUR 2022 “DECADE”オリジナルOmoinotakeロゴマスキングテープ(全員対象)
B賞:終演後記念撮影+メンバー直筆メッセージ入セットリストプレゼント(抽選で3名様)

初回生産限定盤 購入リンク:
https://omoinotake.lnk.to/PTwxlK

通常盤 購入リンク:
https://omoinotake.lnk.to/DSNsO5

配信リンク:
https://omoinotake.lnk.to/GdHO1n

<ライヴ情報>
Omoinotake SPECIAL LIVE 2023 “SUEHIROGARI”

2023年3月21日(火・祝) 大阪・なんばHatch
開場17:00 / 開演18:00
お問い合わせ:GREENS(06-6882-1224)

2023年4月28日(金) 東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
開場18:00 / 開演19:00
お問い合わせ:クリエイティブマン(03-3499-6669 / 月水金12:00~16:00)

【チケット料金】
全席指定(一般):5,800円(税込/ドリンク代別)
全席指定(学割):4,800円(税込/ドリンク代別)※オフィシャル先行のみ取扱い

※未就学児入場不可、小学生以上チケット必要
※学割チケットをご購入の方は、入場時に学生証を確認いたします。(特に高校生、大学生、専門学生の方は、学生証を忘れた場合は、一般料金との差額をいただく場合がございます。)
※お一人様1公演につき4枚まで申込み可

■オフィシャル2次抽選先行
受付期間:2023年1月10日(火)23:59まで
受付URL:
https://w.pia.jp/t/omoinotake-ot/

『Club BAGSY 20th Anniversary Party!!! Tour final!!!』

2023年1月18日(水) 渋谷milky way

DJ:影正一貴
GuestLive:8otto/Omoinotake
Food:ヨネカレー

■チケット:3,500円(+1ドリンク代)
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2236050&rlsCd=001

『HIGH FIVE 2023』

2023年2月12日(日) Zepp Fukuoka
HEADLINER:Omoinotake
SPECIAL GUEST:iri

■チケット
1Fスタンディング:4,800円
2F指定:4,800円
※税込、ドリンク代別途必要

チケットはこちら:
https://w.pia.jp/t/highfive2023/

HIGH FIVE Official site:
https://high-five.live

関連リンク

Official web site:
https://omoinotake.com/

YouTube:
https://www.youtube.com/channel/UCv1jAWnr9rPKRQsEZYl5izQ

Twitter:
https://twitter.com/Omoinotakey

Instagram:
https://instagram.com/omoinotake/

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https://www.tiktok.com/@omoinotake_official