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松下奈緒「激動の人生がここに集まっている」 東京都美術館で開催される『エゴン・シーレ展』に感激

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『レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才』が、東京・上野の東京都美術館にて、1月26日(木) から4月9日(日) まで開催される。世界有数のシーレ・コレクションで知られるウィーンのレオポルド美術館の全面協力により、日本における回顧展としては、約30年ぶりの大規模展が実現した。

展示室入口

開幕を前に、女優の松下奈緒が内覧会に来場し「贅沢な時間を過ごさせていただきました」と感激した様子。同時に「今はどっと疲れが来ていますね(笑)。生きるパワーを、シーレに吸い出されたよう」と作品群に圧倒されていた。
かつて、レオポルド美術館に足を運んだこともあるといい「この絵は私に何を訴えかけているんだろうかと。一度見ただけでは、理解するのは難しい、ハードルの高い絵だなと思った」と振り返り、「シーレ自身の内面も含めて、一筋縄ではいかない。答えはひとつじゃない、そう簡単には(答えを)見えないぞという感覚が、もう一度見たいという気持ちにつながり、病みつきになる」とその魅力を語っていた。

シーレの作品約50点を同時代の画家たちの作品と合わせテーマごとに展観することで、画家のそれぞれの主題に対する取り組みを深く掘り下げる構成をとっている同展。
自己の内面を深く追究したシーレは、特に自画像で名高いが、今回は《ほおずきの実のある自画像》をはじめとした代表作がいくつも来日するのも見どころのひとつだ。

エゴン・シーレ《ぼおずきの実のある自画像》1912年 レオポルド美術館蔵

松下もお気に入りの一点に、《ほおずきの実のある自画像》を挙げて、「色味が好きですね。(背景の)白とオレンジ、それに顔も一色ではない。何を思っているのかわからない視線も魅力的」だと理由を説明。
シーレは第一次大戦の兵役を経て、展覧会で成功を収めた矢先に、スペイン風邪により28歳で早世しており「その歳月が彼にとって、長かったのか、短かったのか。どんな気持ちで描いていたのか想像するのも面白いですね。激動の人生がここに集まっている。濃い28年間を見せていただいた」と濃厚な作品鑑賞を振り返っていた。

エゴン・シーレ《横たわる女》1917年 レオポルト美術館蔵
エゴン・シーレ《悲しみの女》1912年 レオポルド美術館蔵
エゴン・シーレ《カール・グリュンヴァルドの肖像》1917年 豊田市美術館蔵

また、クリムトやココシュカ、ゲルストルといった同時代の画家たちについては「見る側にも自由を与えてくれますし、金のクリムトと銀のシーレ、その対比も面白い」と“天才”シーレを回顧しつつ、19世紀末から20世紀初頭にかけてのウィーン世紀末美術の展開を辿ることができる同展の見どころを語っていた。

グスタフ・クリムト《シェーンブルン庭園風景》1916年 レオポルド美術館委託(個人蔵)

取材・文・撮影:内田涼

<開催情報>
『レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才』

2023年1月26日(木)~4月9日(日)、東京都美術館にて開催
公式サイト:
https://www.egonschiele2023.jp/

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